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GBTと従来のPMTCは何が違う?自費メンテナンスの選び方

Last Updated on 3 days ago by prebeau

「GBTとPMTCは何が違うのでしょうか?」

「エアフローを使うGBTの方が新しいから、PMTCより良いのでしょうか?」

「自費クリーニングを選ぶなら、GBTがある歯科医院の方がいいですか?」

歯科医院のクリーニングを調べていると、GBT、エアフロー、PMTC、歯石除去など、似たような言葉がたくさん出てきます。

しかし、これらはすべて同じものではありません。

特に重要なのは、

GBT=ひとつの機械ではなく、バイオフィルムを可視化しながら予防・メンテナンスを進める体系的なプロトコル

であるのに対し、

PMTC=歯科医師・歯科衛生士などが専門的に行う機械的な歯面清掃を広く指す言葉

として使用されている点です。

東京・赤坂のPreBeau Oral Careでは、スイスEMS社のGBT(Guided Biofilm Therapy)認定クリニックとして、エアフローを含むGBTを中心に、必要に応じてPMTC、歯石除去、5ppmオゾン水などを組み合わせた自費メンテナンスを行っています。

東京・赤坂のGBT・エアフローによる自費クリーニング・予防メンテナンス

監修:歯科医師 毛利 国安
PreBeau Oral Care 院長


GBTとは?

GBTは、**Guided Biofilm Therapy(ガイデッド・バイオフィルム・セラピー)**の略です。

スイスEMS社が提唱する、歯面やインプラント周囲などのバイオフィルムを可視化しながら管理する予防・メンテナンスのプロトコルです。

GBTでは、いきなり歯を磨くのではなく、

  1. 口腔内・歯周組織を評価する
  2. バイオフィルムを染め出して可視化する
  3. 磨き残しを患者様と確認する
  4. エアフローなどでバイオフィルム・着色を除去する
  5. 必要な部位へ歯肉縁下のバイオフィルム管理を行う
  6. 残存する歯石を必要に応じて除去する
  7. 最終確認をする
  8. リスクに応じて次回メンテナンス時期を設定する

という流れを基本にしています。

つまり、GBTの中心にあるのは、

「どこにバイオフィルムがあるのかを確認してから除去する」

という考え方です。

エアフローとは?歯や被せ物への負担を抑えたクリーニングを解説


PMTCとは?

PMTCは一般的に、

Professional Mechanical Tooth Cleaning

の略として使用されます。

日本語では「専門家による機械的歯面清掃」などと説明されます。

歯科医師や歯科衛生士が、

  • ラバーカップ
  • ブラシ
  • 研磨ペースト
  • フロス
  • その他の専門器具

などを使用し、セルフケアでは取り切れないプラークや着色などを除去します。

ただし、ここで重要な点があります。

PMTCは世界共通の「ひとつの決まった施術」ではありません

日本では「PMTC」という言葉が、自費クリーニングの商品名のように使われることがあります。

しかし学術的には、PMTCは特定メーカーの機器や固定された8ステップなどを意味するものではなく、professional mechanical tooth cleaningという比較的広い概念です。

実際、過去の研究でもPMTCという言葉は、専門家が機械的に歯面のプラークを除去する処置として使用されています。

PubMed|Effect of monthly professional mechanical tooth cleaning on periodontal health in adults

したがって、

「PMTCを受ければ、どこの歯科医院でも同じ内容」

というわけではありません。

使用する器具、研磨剤、診療時間、歯周組織の評価、歯石除去の有無、セルフケア指導などは歯科医院によって異なります。


GBTとPMTCの最大の違いは「バイオフィルムを先に可視化する」という考え方

GBTの特徴をひとつ挙げるなら、バイオフィルムの染め出しをプロトコルの重要な工程として位置づけていることです。

歯を見ただけでは、透明〜白色のバイオフィルムがどこに残っているか判断しにくいことがあります。

染め出しを行うことで、

  • 歯と歯の間
  • 歯肉の近く
  • 奥歯
  • 歯列が重なっている部分
  • インプラント周囲
  • ブリッジ周囲
  • 矯正装置周囲

など、バイオフィルムが残っている部位を確認しやすくなります。

そして、その部分を中心にクリーニングを行います。

一方、従来型のPMTCでも染め出しを行う歯科医院はあります。

したがって、

「染め出しをする=GBT、しない=PMTC」

と単純に分けることはできません。

違いは、GBTでは染め出し→指導→バイオフィルム除去→歯石除去→確認→リコールという流れが、ひとつの体系として標準化されている点です。


GBTではエアフローを使用します

GBTで特徴的に使用されるのが、エアフローです。

エアフローは、

  • 圧縮空気
  • 微細な専用パウダー

を噴射し、歯面などのバイオフィルムや着色を除去します。

従来のPMTCでは、ラバーカップやブラシを歯面へ直接接触させ、研磨ペーストを使用して清掃する方法がよく用いられてきました。

このため概念的には、

従来型PMTC
→ 回転器具+研磨剤などで歯面を機械的に清掃

GBT
→ バイオフィルムを可視化し、エアフローなどを使って必要な部位を中心に清掃

という違いがあります。

ただし、現在はPMTCでもエアポリッシングを取り入れる医院があるため、境界は完全に明確ではありません。


GBTとPMTCの違いを比較

GBT

主な目的:
バイオフィルムを可視化し、必要な部分を中心に管理する

特徴:
染め出しを重要な工程として使用

主な器具:
エアフロー、必要に応じた歯石除去器具など

着色除去:
対応可能

バイオフィルム管理:
中心的な目的

患者へのフィードバック:
染め出しを利用して行う

メンテナンス間隔:
患者リスクに応じて設定


従来型PMTC

主な目的:
専門家による歯面清掃・研磨

特徴:
ラバーカップやブラシなどを使用することが多い

主な器具:
ラバーカップ、ブラシ、研磨ペーストなど

着色除去:
対応可能

バイオフィルム管理:
方法によって対応

患者へのフィードバック:
医院・方法によって異なる

メンテナンス間隔:
患者状態・医院方針によって設定


GBTの方が歯に優しい?

一概には言えません。

GBTで使用されるエリスリトールなどの微細な低研磨性パウダーは、従来の高研磨性パウダーと比較して、歯面や修復物への影響を抑えることが期待されています。

一方、PMTCで使用する研磨ペーストについても種類によって研磨性は異なります。

2021年に日本大学歯学部の研究グループから報告された実験研究では、PMTCペーストの種類と対象となる材料によって、処置後の表面粗さが異なることが示されています。

PubMed|PMTCペーストが歯質・修復材料表面に与える影響

つまり重要なのは、

GBTかPMTCかという名前だけではなく、どの材料に、どの器具・パウダー・研磨剤を、どのように使用するか

です。


GBTはPMTCより効果が高い?

現時点では、

「GBTが従来法よりすべての臨床指標で優れている」

とは言えません。

2026年4月、BMC Oral Healthに、GBTと従来の非外科的歯周治療を比較したシステマティックレビューが発表されました。

5研究が評価され、

GBTでは、

  • 患者満足度
  • 痛み・不快感
  • 処置時間
  • 患者の快適性

などのpatient-centered outcomes(患者中心の評価)で利点が報告されています。

PubMed|Clinical efficacy of Guided Biofilm Therapy in the management of periodontal disease – a systematic review

一方、

  • PPD(歯周ポケットの深さ)
  • CAL(クリニカルアタッチメントレベル)
  • BOP(プロービング時出血)

などの主要な歯周臨床指標については、研究間で結果にばらつきがあります。

したがって、

「GBTの方が新しいから歯周病がよく治る」

という説明は、現在のエビデンスからは適切ではありません。

GBTの大きな利点は、

バイオフィルムを可視化しながら処置を行えること、低研磨性エアポリッシングを利用できること、そして患者様の快適性が高い可能性があること

にあります。


PMTCが古い方法だから悪い、ということでもありません

これも重要です。

PMTCは昔から行われてきた方法ですが、

古い=効果がない

わけではありません。

European Federation of Periodontology(EFP)のS3レベル臨床ガイドラインでは、歯周治療後のSupportive Periodontal Care(SPC)において、

Professional Mechanical Plaque Removal(PMPR:専門家による機械的プラーク除去)

を継続することが推奨されています。

EFP|Stage I–III歯周炎に対するS3レベル臨床ガイドライン

同ガイドラインでは、歯周治療後のメンテナンスを患者のリスクに応じて3〜12か月間隔で設定することも推奨されています。

つまり重要なのは、

GBTという名称の処置を受けることそのものではなく、継続して適切なプロフェッショナル・バイオフィルム管理を受けること

です。


エアフローだけでは歯石を取れない場合があります

GBTを受ければ、

「エアフローだけで全部終わる」

と思われることがあります。

しかし、エアフローが得意なのは主として、

  • バイオフィルム
  • ステイン

などの除去です。

硬く石灰化した歯石については、別の器具が必要になることがあります。

そのためGBTでも、バイオフィルムを除去したあとに歯石が残っていれば、必要な部分に超音波スケーラーなどを使用します。

PreBeau Oral Careでも、

エアフローを使用すること自体を目的にはしていません。

診査したうえで必要な処置を選択します。


自費クリーニングを選ぶなら「GBTかPMTCか」だけで決めない

自費メンテナンスを選ぶとき、

「エアフローがある」

「GBT認定医院である」

「PMTCが60分ある」

などはひとつの判断材料になります。

しかし、それだけでは十分ではありません。

確認しておきたいのは、

1.クリーニング前に診査しているか

歯周ポケット、出血、むし歯、インプラントなどを確認せず、一律にクリーニングだけを行うのではなく、現在の状態を評価しているかが重要です。

2.バイオフィルムを管理する考え方があるか

単なる着色除去ではなく、予防の対象となるバイオフィルムをどう管理しているかを確認します。

3.必要なら歯石除去も行えるか

エアフローだけにこだわらず、硬い歯石があれば適切な器具で除去できることが重要です。

4.インプラント・セラミックを確認しているか

修復物が多い方では、材料や周囲組織を考慮したクリーニングが必要です。

5.セルフケアまでつなげているか

歯科医院でどれだけきれいにしても、次回来院までの大部分の時間は自宅で過ごします。

どこにバイオフィルムが残っているかを本人が理解できることも重要です。

6.リスクに応じて次回時期を決めているか

「全員3か月」ではなく、歯周病歴やむし歯リスク、インプラントなどを考慮することが重要です。

自費クリーニングは何が違う?時間をかけたバイオフィルム管理と予防歯科


インプラントやセラミックが多い方では方法の選択が特に重要

天然歯だけの方と、

  • インプラント
  • ジルコニア
  • セラミック
  • コンポジットレジン
  • ブリッジ

などが多く入っている方では、同じクリーニングを一律に行う必要はありません。

修復材料によって表面特性が異なるため、研磨剤やパウダーの選択も重要です。

特に低研磨性エアポリッシングは、こうした症例のバイオフィルム管理で使用されることがあります。

インプラントやセラミックが多い方にエアフローが向いている理由


GBTと5ppmオゾン水は役割が違います

PreBeau Oral Careでは、GBT・エアフローに加えて必要に応じて5ppmオゾン水を使用しています。

ただし、

GBT=抗菌治療

ではありません。

GBT・エアフローの中心的な役割は、

バイオフィルムを確認し、物理的に除去・管理すること

です。

一方、オゾン水は特定の口腔細菌に対する抗菌作用を示す基礎研究があります。

そのため当院では、

物理的なバイオフィルム除去

抗菌的なアプローチ

を分けて考えています。

エアフローと5ppmオゾン水を組み合わせた歯科メンテナンスとは

バイオフィルム除去と抗菌は別物?エアフローとオゾン水の役割を解説


PreBeau Oral CareではGBTを中心に、必要な方法を組み合わせます

東京・赤坂のPreBeau Oral Careは、スイスEMS社のGBT認定クリニックです。

当院ではGBTの考え方を中心に、

  • 口腔内・歯周組織の評価
  • バイオフィルムの可視化
  • セルフケアの確認
  • エアフロー
  • 必要に応じたPMTC
  • 必要に応じた歯石除去
  • インプラント・セラミックの確認
  • 5ppmオゾン水
  • リスクに応じた定期管理

を組み合わせます。

重要なのは、

「GBTを受けること」や「PMTCを受けること」そのものではありません。

目的は、

できるだけ天然歯やインプラント、修復物を長く維持し、治療を繰り返すリスクを減らすこと

です。


GBTとPMTC、結局どちらを選べばいい?

結論として、

GBTかPMTCかを二者択一で考える必要はありません。

GBTには、バイオフィルムの可視化や低研磨性エアポリッシング、患者快適性などのメリットがあります。

一方、従来のPMTCやProfessional Mechanical Plaque Removalにも、長年蓄積された予防・歯周メンテナンスの考え方があります。

重要なのは、

患者様の現在の口腔内を評価し、その状態に合わせて適切な方法を組み合わせること

です。

PreBeau Oral Careでは、

「エアフローがあるから使う」のではなく、「この患者様に今必要だから使う」

という考え方でメンテナンスを行っています。

東京・赤坂のGBT・エアフロー・5ppmオゾン水による自費メンテナンス


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赤坂で質の高い自費クリーニングを受けたい方へ|GBT・エアフロー・オゾン水によるメンテナンス


参考文献・外部資料

Yein N, et al.
Clinical efficacy of Guided Biofilm Therapy in the management of periodontal disease – a systematic review
BMC Oral Health. 2026.

Sanz M, et al.
Treatment of stage I–III periodontitis—The EFP S3 level clinical practice guideline
Journal of Clinical Periodontology. 2020.

Glavind L.
Effect of monthly professional mechanical tooth cleaning on periodontal health in adults
Journal of Clinical Periodontology. 1977.

Influence of one-step professional mechanical tooth cleaning pastes on surface roughness and morphological features of tooth substrates and restoratives
Journal of Oral Science. 2021.


医療情報について

本記事は、査読済み学術論文・システマティックレビュー・歯周病臨床ガイドラインなどを参考に、歯科医師・毛利国安が監修しています。

GBT、PMTC、エアフローなどの名称だけで、治療・予防効果の優劣を判断することはできません。

2026年のシステマティックレビューでは、GBTは患者満足度、疼痛、処置時間など患者中心のアウトカムで利点が示されていますが、PPD、CAL、BOPなどの主要な歯周臨床指標において、従来法より一貫して優れていることが確立されたわけではありません。

また、適切なメンテナンス内容や間隔は、歯周病歴、むし歯リスク、セルフケア、インプラント・修復物の有無、全身状態などによって異なります。

実際の診療では、口腔内を確認したうえで個別に判断します。

監修:毛利 国安
歯科医師/PreBeau Oral Care 院長
大阪大学歯学部卒業
ミシガン大学 歯周病学分野 Postdoctoral Fellow
UCLA ACT Surgical Implant Dentistry Resident
元 霞が関デンタルオフィス院長
Icon(アイコン)公認講師・KOL