歯のホワイトニングとは?歯医者で歯が白くなる仕組みを歯科医師が解説
Last Updated on 4 hours ago by prebeau
「歯を白くしたいけれど、ホワイトニングって実際に何をしているの?」
「クリーニングとは何が違う?」
「自宅でするホワイトニングと、歯医者でするホワイトニングは同じ?」
患者さんから、このようなご質問をいただくことがあります。
ホワイトニングにはさまざまなサービスや商品があり、「ホワイトニング」という同じ言葉が使われていても、歯を白くする仕組みは必ずしも同じではありません。
この記事では、東京・赤坂のPreBeau Oral Care院長・歯科医師の毛利国安が、歯科医院で行うホワイトニングの仕組みと、オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・セルフホワイトニング・クリーニングの違いをできるだけわかりやすく解説します。
そもそも歯はなぜ黄色く見える?
歯の色は、単純に「表面が汚れているから黄色い」というわけではありません。
歯の表面には半透明の「エナメル質」があり、その内側には黄色みを帯びた「象牙質」があります。
さらに、
- 加齢
- コーヒーや紅茶などによる着色
- 喫煙
- 歯の内部の色調
- エナメル質の厚み
- 象牙質の色
- 過去の治療
- 一部の薬剤の影響
など、さまざまな要因によって歯の見え方は変わります。
そのため「歯を白くする」といっても、表面の着色を落とせばよい場合と、歯そのものの色調を明るくする必要がある場合があります。
歯医者のホワイトニングはどうやって歯を白くする?
歯科医院で行うホワイトニングでは、主に過酸化水素や過酸化尿素を含むホワイトニング剤を使用します。
これらの成分から生じる活性物質が歯の内部へ拡散し、色の原因となる有機分子に作用することで、歯をより明るく見せていきます。
つまり、単に歯の表面についた汚れをこすり落としているわけではありません。
歯科医院で行うホワイトニングとクリーニングの大きな違いはここにあります。
【関連記事「歯のクリーニングとホワイトニングの違い|どっちを先にする?」】
オフィスホワイトニングとは?
オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯科医師または歯科衛生士の管理のもと行う方法です。
比較的高濃度のホワイトニング剤を使用できるため、短期間で歯の明るさの変化を目指したい方に適しています。
たとえば、
- 結婚式を控えている
- 写真撮影の予定がある
- 短期間で歯を明るくしたい
- 自宅で毎日ホワイトニングするのが難しい
という方には選択肢になります。
一方で、ホワイトニング剤の影響によって一時的に歯がしみる「知覚過敏」が起こることがあります。
そのため、単純に「濃度が高いほど良い」と考えるのではなく、歯の状態を確認したうえで方法を選択することが重要です。
【関連記事「ホワイトニングは痛い?しみる原因と対策を歯科医師が解説」】
PreBeau Oral Careで使用しているJola Office
当院のオフィスホワイトニングでは、オーストラリア発の「Jola Office」を採用しています。
Jola Officeは、過酸化水素35%の成分と専用パウダーを使用時に混合して使用するオフィスホワイトニングシステムです。
ただし、すべての患者さんに同じホワイトニング剤が適しているとは限りません。
過去のホワイトニングで強くしみた経験がある方などについては、歯の状態を確認したうえで別の選択肢を検討することがあります。
当院では、その選択肢の一つとしてOpalescence Boostも用意しています。
「一番強い薬剤を使う」のではなく、歯の状態、知覚過敏の有無、希望する白さなどを確認しながら方法を考えることを大切にしています。
【関連記事「Jola OfficeとオパールエッセンスBoostの違い|当院が使い分ける理由」】
ホームホワイトニングとは?
ホームホワイトニングは、歯科医院で歯の状態を確認したうえで、専用のマウスピースとホワイトニング剤を使用し、自宅で行う方法です。
オフィスホワイトニングのように歯科医院で一度に処置するのではなく、比較的時間をかけて少しずつ白さを目指します。
PreBeau Oral Careでは、ブラジル発のAngelus Homeを採用しています。
短期間で変化を目指すオフィスホワイトニングと、自宅で継続するホームホワイトニングでは特徴が異なります。
「どちらが絶対に優れている」というものではなく、目標とする白さ、期間、ライフスタイルなどによって適した方法が変わります。
【関連記事「オフィスホワイトニングとホームホワイトニングどっちがいい?違いを歯科医師が比較」】
【関連記事「歯医者のホームホワイトニングとは?効果・期間・使い方を歯科医師が解説」】
オフィスとホームを両方行う「デュアルホワイトニング」
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせる方法は、一般に「デュアルホワイトニング」と呼ばれます。
まず歯科医院でオフィスホワイトニングを行い、その後ホームホワイトニングを継続するなど、それぞれの特徴を組み合わせて白さを目指します。
PreBeau Oral Careでは、オフィス+ホームを組み合わせた方法を「プレミアムホワイトニング」として提供しています。
【関連記事「デュアルホワイトニングで自然な白さが長持ちする科学的な理由」】
セルフホワイトニングとは何が違う?
ここは、ホワイトニングを検討している方に特に知っていただきたいポイントです。
「ホワイトニング」という名前が付いていても、セルフホワイトニングと歯科医院で行うホワイトニングでは、使用できる成分や目的などが異なります。
セルフホワイトニングは、歯の表面の着色汚れを落として本来の色に近づけることを目的としたものが中心です。
一方、歯科医院では過酸化水素や過酸化尿素などを使用し、天然歯そのものの色調を明るくする「漂白(ブリーチング)」を行うことができます。
そのため、
「コーヒーの着色をきれいにしたい」
のか、
「自分の歯そのものを今より白くしたい」
のかによって、選ぶ方法は変わります。
【関連記事「歯医者のホワイトニングとセルフホワイトニングは何が違う?本当に白くなる方法を比較」】
ホワイトニングと歯のクリーニングも違う
クリーニングは、歯石、プラーク、バイオフィルム、ステインなど、歯の表面に付着したものを取り除く処置です。
コーヒー、紅茶、タバコなどによる表面的な着色で歯が暗く見えている場合には、クリーニングだけでも見た目が明るくなることがあります。
しかし、クリーニングは歯そのものを漂白する処置ではありません。
「まずクリーニングが必要なのか、それともホワイトニングなのか」が分からない場合は、歯の状態を診てもらってから判断するのがおすすめです。
ホワイトニングは1回で白くなる?
これは非常によく聞かれる質問ですが、全員に共通する「○回でこの白さになる」という答えはありません。
元の歯の色、歯の質、年齢、着色の原因、使用する方法、希望する白さなどによって結果が異なるためです。
オフィスホワイトニングでは1回の施術でも変化を感じる方がいますが、希望する白さによっては複数回の処置やホームホワイトニングとの併用が必要になる場合があります。
大切なのは、「何回やれば真っ白になる」と考えるのではなく、現在の歯の色と目標とする色を確認して治療計画を立てることです。
【関連記事「ホワイトニングは何回で白くなる?1回の効果と回数の目安」】
ホワイトニングは歯に悪くないの?
適切な診断と使用方法のもとで行われるホワイトニングについては、これまで多くの研究が行われています。
ただし、「誰でも・どんな状態の歯でも・どんな濃度でも問題ない」という意味ではありません。
虫歯、歯の亀裂、知覚過敏、歯肉の状態、詰め物や被せ物などを確認することは重要です。
また、ホワイトニングで比較的よく知られている副作用の一つが、一時的な知覚過敏です。
だからこそPreBeau Oral Careでは、単に歯を白くするだけではなく、まず歯の状態を確認することを大切にしています。
【関連記事「ホワイトニングは歯に悪い?歯が弱くなる?安全性と注意点を歯科医師が解説」】
ホワイトニングで白い斑点が目立つことがある?
ホワイトニング後、「歯に白い点が見えるようになった」と感じることがあります。
これはホワイトニングによって新しく白い斑点が作られたとは限りません。
もともと存在していたエナメル質の白濁(ホワイトスポット)が、周囲の歯の色や一時的な脱水などの影響によって目立って見えることがあります。
PreBeau Oral Careでは、ホワイトニングだけでなく、削らないホワイトスポット治療「Icon(アイコン)」も専門的に扱っています。
そのため、ホワイトニング前にホワイトスポットがある場合には、最終的な歯全体の色調まで考えながら治療計画を立てることが重要だと考えています。
【関連記事「ホワイトニングで白い斑点が目立つ?ホワイトスポットとホワイトニングの関係」】
東京・赤坂で「ただ白くするだけではない」ホワイトニングを
ホワイトニングで大切なのは、単純に白ければ白いほど良いということではありません。
歯の健康状態、歯の質、もともとの色、知覚過敏の有無、希望する白さ、いつまでに白くしたいのか。
こうした条件を確認したうえで、その方に合った方法を選ぶことが重要です。
PreBeau Oral Careでは、
- Jola Officeによるオフィスホワイトニング
- Angelus Homeによるホームホワイトニング
- オフィス+ホームのプレミアムホワイトニング
- 知覚過敏などを考慮した薬剤選択
- ホワイトスポットへのIcon
- 必要に応じたクリーニング
などを組み合わせ、「白さ」だけではなく歯の健康と口元全体の美しさを考えたホワイトニングをご提案しています。
詳しい施術方法・料金については、
【ピラーリンク:PreBeau Oral Careのホワイトニング|オフィス・ホーム・プレミアムの詳しい内容】
をご覧ください。
参考文献・情報源
本記事は、ホワイトニングの作用機序、歯の色、効果、安全性などについて、以下の査読論文・レビューを参考にしています。
1. ホワイトニングの仕組み・過酸化物による漂白について
過酸化物を用いた歯のホワイトニングについて、作用機序、ホワイトニング効果に影響する因子、色調評価などをまとめたレビュー論文です。
2. 「歯の色」は何によって決まるのか
Joiner A. “Tooth colour: a review of the literature.” Journal of Dentistry. 2004;32 Suppl 1:3-12.
歯の色の見え方には、透明性、不透明性、光の散乱、光沢、照明条件など複数の要因が関係することを解説したレビューです。
3. 歯の白さ・色調評価について
Joiner A, Luo W. “Tooth colour and whiteness: A review.” Journal of Dentistry. 2017;67S.
歯の色や「白さ」の評価・測定について整理したレビュー論文です。ホワイトニングの効果を考えるうえでも、単純に「白い・黄色い」だけではない歯の色調の考え方が重要です。
4. ホワイトニングの化学・濃度・pH・安全性について
歯のホワイトニングについて、化学的な作用、過酸化水素、薬剤濃度、pH、知覚過敏、安全性などを整理したレビューです。
5. ホワイトニング後の知覚過敏について
ホワイトニング中・ホワイトニング後に生じる知覚過敏について検討したシステマティックレビューです。知覚過敏の発生、程度、持続期間などは研究によって評価方法が異なり、その機序についても単純には説明できないことが示されています。
6. オフィスホワイトニングとホームホワイトニングについて
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングについて、複数のシステマティックレビューをさらに統合して評価したアンブレラレビューです。色調変化や施術後の知覚過敏などが比較されています。
この記事の執筆・監修
毛利 国安(Kuniyasu Mori)
歯科医師 / PreBeau Oral Care 院長
大阪大学歯学部卒業後、国内外で歯科臨床・研修に従事。現在は東京・赤坂のPreBeau Oral Careにて、「予防と美」を軸に、できるだけ歯を削らず本来の歯の美しさを生かす歯科医療を行っています。
【院長プロフィール:毛利国安の経歴・資格について】
※この記事は一般的な歯科医学情報の提供を目的としています。ホワイトニングの適応や効果、副作用には個人差があります。実際の施術については歯科医師による診察を受けてください。