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プレオルソの使い方|装着時間だけでなく毎日の習慣が大切な理由

プレオルソを始めると、「一日何時間つければいいですか?」という質問をいただきます。 プレオルソは、単純に装置を口に入れておけばよい治療ではありません。 実際の装着時間や使用方法は、お子さまの状態や使用する装置、担当医の指示によって異なります。 当院でも、診察時には装置の適合だけでなく、ご家庭での使用状況やお口のトレーニングについて確認しています。 特に小児矯正では、治療への「協力度」が大切です。 装置を使用することを嫌がる、外してしまう、家庭でのトレーニングが続かないなどの場合には、治療計画そのものを調整する必要があることもあります。 プレオルソ公式ポータルでも、装置を正しく使用するための講習・トレーニングの重要性が説明されています。 当院のプレオルソ治療でも、来院時に装置の適合やトレーニングの状態を確認しています。 「せっかく始めたのだから、毎日きちんとできなければいけない」と保護者の方が追い込まれてしまう必要もありません。 お子さまが無理なく続けられる方法を一緒に考えることも、治療の一部だと考えています。 関連ページ:PreBeau Oral Care|こどものプレオルソ 執筆・監修:院長 毛利国安

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指しゃぶりや舌を前に出す癖は歯並びに影響する?子どもの口腔習癖について

子どもの指しゃぶりや舌を前に出す癖について、保護者の方から「いつまで様子を見ていいですか?」と聞かれることがあります。 口腔習癖は、頻度・時間・強さなどによって歯列や顎顔面の発育に影響することがあります。 一方で、すべての指しゃぶりや舌癖が同じ結果をもたらすわけではありません。 AAPDでは、口腔習癖と歯列・顔面発育との関係について、習癖の頻度・持続時間・強度などを評価することが重要としています。 また、治療を行う場合にも、子どもの発達段階や理解、協力度などを考慮する必要があります。 ここが小児歯科・小児矯正の難しいところです。 「癖があるからすぐ装置」というわけではありません。 まず、その癖が現在の歯列や咬み合わせにどのような影響を与えている可能性があるのかを確認します。 そのうえで、経過観察、生活習慣へのアドバイス、トレーニング、装置など、必要な方法を検討します。 プレオルソを検討する場合も、装置そのものだけでなく、お子さまのお口の使い方を含めて考えることが大切です。 参考情報:AAPD:Developing Dentition and Occlusion 執筆・監修:院長 毛利国安

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子どもの舌の位置は歯並びに関係する?低位舌・舌癖を歯科医師が解説

普段、舌がどこにあるかを意識したことはありますか? 舌は食べる、飲み込む、話すといった機能だけでなく、安静時の位置もお口の環境を考えるうえで重要です。 特に子どもの歯並びを診るときには、歯だけでなく舌や唇などの口腔周囲の状態も確認します。 舌を前に出す癖や、飲み込むときに舌が前方へ出る「舌突出癖」などは、歯列や咬み合わせとの関連が知られています。 日本矯正歯科学会の資料でも、口腔習癖として舌癖などを確認することが示されています。 ただし、「舌の位置を直せば歯並びが必ずきれいになる」という単純な話ではありません。 歯並びは、遺伝的要素、顎の骨格、歯の大きさ、萌出状態、口腔習癖など、複数の要素が関係して決まります。 だからこそ、舌だけを取り出して考えるのではなく、お口全体を診る必要があります。 プレオルソを検討する場合にも、装置を使用することだけではなく、舌の位置や口唇の使い方などを含めて考えることが大切です。 参考情報:日本矯正歯科学会・日本小児歯科学会資料PubMed:Oral Myofunctional and Articulation Disorders in Children with Malocclusions 執筆・監修:院長 毛利国安

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子どもの「お口ぽかん」はなぜ起こる?口呼吸と歯並びの関係を歯科医師が解説

「気がつくと、いつも子どもの口が開いている。」 保護者の方から、このようなご相談を受けることがあります。 いわゆる「お口ぽかん」です。 口が開いていることだけで病気と判断することはできませんが、日常的に口が開いている場合には、一度その原因を考えてみることが大切です。 たとえば、 ・鼻が詰まりやすい・口呼吸が習慣になっている・舌の位置が低い・唇を自然に閉じにくい・口腔周囲の筋肉の使い方に特徴がある など、さまざまな可能性があります。 また、口呼吸と歯列・顔面発育の関係については研究が行われていますが、「口呼吸をしているから必ず歯並びが悪くなる」と単純化することはできません。 2021年の系統的レビュー・メタ解析でも、口呼吸と顔面骨格・不正咬合との関連が検討されています。 そのため、口呼吸が気になるお子さまでは、歯並びだけを見るのではなく、鼻の通りや舌の位置、口唇閉鎖なども含めて状態を確認することが重要です。 必要に応じて耳鼻咽喉科など他の医療機関との連携が必要になる場合もあります。 プレオルソは、こうした成長期のお口の環境を考える治療の一つですが、「口が開いている=プレオルソ」というものではありません。 まず原因を考える。 そして必要な治療を選ぶ。 PreBeau Oral Careでは、この順番を大切にしています。 関連ページ:こどものプレオルソ 参考文献:PubMed:Mouth breathing in children and its impact in dental malocclusionPubMed:Effects of mouth breathing on facial skeletal development in children 執筆・監修:院長 毛利国安

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プレオルソが向いている子・向いていない子|小児矯正を始める前に確認したいこと

プレオルソについて調べていると、「何歳から」「どんな歯並びに効果がある」といった情報をよく目にします。 しかし、実際の診療で大切なのは、「その子にプレオルソが合っているか」です。 プレオルソはすべてのお子さまに同じように使用できる装置ではありません。 たとえば、 ・普段から口が開いている・口呼吸が気になる・舌を前に出す癖がある・指しゃぶりが続いている・受け口や出っ歯が気になる・歯が並ぶスペースが少ないと言われた といった場合には、口腔内や口腔周囲の状態を詳しく確認する価値があります。 ただし、これらの症状があるからといって、必ずプレオルソが適応になるわけではありません。 たとえば口呼吸には、習慣だけではなく、鼻炎など鼻の通りに関係する要因が存在する場合があります。 AAPDも、口腔習癖と歯列・顔面の発育には関連がある一方、その関係を単純な因果関係として扱うべきではないとしています。また、口呼吸についても単独の原因として考えるのではなく、必要に応じて医科との連携を検討することが示されています。 だからこそ、私は「プレオルソを使うかどうか」を最初に決めるのではなく、お子さまのお口を診てから治療方法を考えることが大切だと考えています。 装置を使うことが目的ではありません。 お子さまにとって必要な治療を、必要なタイミングで選ぶ。 これが小児矯正では非常に重要です。 関連ページ:PreBeau Oral Care|こどものプレオルソ プレオルソは何歳から? 子どものお口ぽかんと口呼吸 子どもの舌の位置と歯並び 参考情報:AAPD:Developing Dentition and Occlusion 執筆・監修:院長 毛利国安

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プレオルソは何歳から?年齢だけで決めない子どもの予防矯正

「プレオルソは何歳から始めればいいですか?」 これは、お子さまの矯正相談で非常によく聞かれる質問です。 結論からいうと、年齢だけで「この年齢なら必ず始めるべき」と決めることはできません。 子どもは同じ年齢でも、歯の生え変わり方、顎の成長、歯列、咬み合わせ、口腔習癖などがそれぞれ異なるからです。 プレオルソの公式情報では、小児期の成長過程で、歯並びだけでなく咬み合わせや口腔周囲の機能を考える治療として説明されています。 そのため、当院では年齢だけを見て治療を決めるのではなく、 ・乳歯と永久歯の生え変わり・現在の歯列・咬み合わせ・舌の位置・口唇の閉じ方・口呼吸の有無・指しゃぶりなどの習癖・お子さまが装置を使用できるか などを総合的に確認します。 特に重要なのは「今すぐ装置を使う必要があるのか」という判断です。 早い年齢だから必ず良い、遅いからもう意味がない、という単純な話ではありません。 小児の歯列・咬合を管理する際には、発育段階や口腔習癖、歯の萌出状態などを診査したうえで、治療の必要性やタイミングを考えることが重要です。AAPD(米国小児歯科学会)も、発育中の歯列・咬合について、診断と治療時期の判断を重視しています。 ですから、 「もうすぐ○歳だからプレオルソを始めなければ」 と焦る必要はありません。 まず現在のお口がどのような状態なのかを知ること。 それが小児矯正を考える最初の一歩です。 関連ページ:こどものプレオルソ|PreBeau Oral Care プレオルソとは? 参考情報:AAPD:Management of the Developing Dentition and Occlusion 執筆・監修:院長 毛利国安

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プレオルソとは?子どもの歯並びだけでなく「お口の使い方」を考える小児矯正

「プレオルソって、普通の矯正とは何が違うの?」 お子さまの歯並びについて相談を受けていると、この質問をよくいただきます。 プレオルソは、取り外しのできる口腔内装置を使用して行う、子どもの成長期における矯正治療の一つです。 一般的な矯正治療では、歯に矯正力を加えて歯の位置を整えていくことが中心になります。 一方、プレオルソでは、歯だけを見るのではなく、舌の位置、口唇の使い方、飲み込み方、口呼吸など、お口周りの機能や習癖にも目を向けます。 プレオルソの公式情報でも、歯並びだけではなく、咬み合わせ、口呼吸から鼻呼吸への移行、舌のトレーニングなどを目的として挙げています。 ただし、ここで誤解していただきたくないことがあります。 プレオルソは「入れておけば歯並びが自然にきれいになる装置」ではありません。 お子さまの成長状態や歯列、咬み合わせ、口腔習癖、装置への協力度などによって、治療の進み方は変わります。 また、成長後に本格的な矯正治療が必要になるケースもあります。 そのため、当院ではプレオルソを始めること自体を目的にはしていません。 まず現在のお口の状態を確認し、そのお子さまにとってプレオルソが適した選択肢なのかを考えることを大切にしています。 「歯並びが気になるけれど、まだ本格的な矯正を始める年齢なのかわからない」 「口が開いていることが多い」 「舌を前に出す癖がある」 「指しゃぶりが長く続いている」 このような場合には、一度お口の状態を確認してみることをおすすめします。 PreBeau Oral Careでは、院長 毛利国安が診査・診断を行い、お子さまの成長や口腔内の状態を踏まえて治療方針をご説明しています。 関連ページ:「こどものプレオルソ」→ PreBeau Oral Care プレオルソ治療ページ 参考情報:プレオルソ公式ポータル → プレオルソ ポータル日本矯正歯科学会・日本小児歯科学会資料 → 小児の歯列・咬合に関する資料 執筆・監修:院長 毛利国安

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ホワイトスポットは歯磨きで治る?フッ素・再石灰化でできることを歯科医師が解説

「歯の白い斑点は、歯磨きを頑張れば消えますか?」 ホワイトスポットについてご相談を受けると、この質問はよくあります。 結論から言うと、 歯磨きはホワイトスポットの予防や進行抑制に重要ですが、すでにできた白斑が歯磨きだけで完全に消えるとは限りません。 この違いを理解するためには、「脱灰」と「再石灰化」を分けて考える必要があります。 歯では「脱灰」と「再石灰化」が繰り返されています 歯のエナメル質は、口の中で常に同じ状態にあるわけではありません。 食事などによって口腔内が酸性に傾くと、エナメル質からミネラルが溶け出す「脱灰」が起こります。 一方、唾液などに含まれる成分によって、失われたミネラルが戻る「再石灰化」も起こっています。 健康な口腔内では、このバランスが保たれています。 しかし、酸性環境が続いたり、プラークが蓄積したりすると、脱灰が再石灰化を上回ることがあります。 これが初期う蝕につながります。 歯磨きはホワイトスポット対策の基本 ホワイトスポットを考えるうえで、まず重要なのはプラークコントロールです。 特に矯正装置を使用している場合には、ブラケット周囲などにプラークが停滞しやすいため、丁寧な清掃が重要になります。 また、フッ化物配合歯磨剤などを適切に使用することも、う蝕予防の基本的な方法です。 では、歯磨きを頑張れば白斑は消える? ここが一番誤解されやすいところです。 歯磨きによってプラークをコントロールし、フッ化物などを利用することは、脱灰の進行を抑え、再石灰化を助けるうえで重要です。 しかし、すでにエナメル質内部に構造変化が生じている場合、 「歯磨きをすれば白い色が完全に元に戻る」 とは限りません。 そのため、 「歯を守ること」と「白斑を審美的に改善すること」は別の目的として考える ことが大切です。 フッ素はどう考えればいい? フッ化物は、う蝕予防を考えるうえで重要な成分です。 一方で、「フッ素を使えば、すでにあるホワイトスポットが必ず消える」という意味ではありません。 矯正治療に関連するホワイトスポットについては、フッ化物などを利用した予防法が研究されています。 つまり、 フッ化物は予防・進行抑制の観点から重要ですが、審美的な白斑を消す治療とは分けて考える必要があります。 再石灰化製品はどう考える? カルシウムやリン酸などを利用した再石灰化療法についても、これまでさまざまな研究が行われています。 一方で、研究によって結果には違いがあります。 そのため、 「これを使えば白斑が消える」 と単純に考えるのではなく、予防や口腔内環境を整えるための一つの方法として考えることが大切です。 ホワイトスポットができたら、まず何をする? 私なら、まず次のことを確認します。 1.白斑が活動性の病変なのか 現在も脱灰が進んでいるのか、それとも以前からある安定した白斑なのかを考えます。 2.原因は何なのか 矯正治療後なのか、以前からあるのか、エナメル質形成の問題なのかなどを確認します。 3.口腔内環境に問題がないか プラークコントロールや食生活、フッ化物の利用状況などを確認します。 4.見た目をどの程度気にしているのか 同じ白斑でも、「気にならない」という方と「笑うこと自体が気になる」という方では、治療を考える必要性が違います。 この4つを確認してから治療を考えることが大切です。 白斑が残っていても、すぐ治療する必要があるとは限りません 白斑が安定していて、患者さん自身も気になっていないのであれば、適切なセルフケアと定期的なチェックを続けるという選択もあります。 一方、 「前歯なので目立つ」 「写真を撮ると気になる」 「ホワイトニングをしたら余計に目立つようになった」 という場合には、審美的な治療を検討することがあります。 […]

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歯の白濁は虫歯?ホワイトスポットと初期虫歯の違いを歯科医師が解説

「前歯が一部分だけ白くなっている」 「歯の表面に白い斑点がある」 そんなときに、「これは虫歯なのかな?」と心配になる方は少なくありません。 実際、歯の白濁は初期のう蝕と関連することがあります。 ただし、 歯に白い部分があるからといって、すべてが虫歯というわけではありません。 エナメル質の形成・石灰化の異常やフッ素症など、う蝕とは異なる原因でも歯は白く見えることがあります。 今回は、歯の白濁と初期う蝕、いわゆるホワイトスポットについて解説します。 初期の虫歯では、歯が白く見えることがあります 虫歯というと、黒い穴を想像する方が多いかもしれません。 しかし、う蝕の初期段階では、必ずしも穴が開いているわけではありません。 エナメル質からミネラルが失われる脱灰が進むと、エナメル質の構造が変化し、白く濁ったように見えることがあります。 これが「ホワイトスポット」と呼ばれる状態の一部です。 つまり、 ホワイトスポットの中には、初期う蝕に関連するものがあります。 しかし、 ホワイトスポット=すべて虫歯 ではありません。 なぜ歯が白く見えるのでしょうか? 健康なエナメル質では、光が比較的均一に透過・反射します。 一方、脱灰などによってエナメル質内部の構造が変化すると、光の散乱が増え、周囲より白く見えることがあります。 そのため、鏡では「白いシミ」のように見えることがあります。 矯正後の白濁には注意が必要です 固定式矯正装置を使用していると、ブラケットの周囲などにプラークが停滞しやすくなります。 その結果、エナメル質の脱灰が起こり、矯正装置を外した後に白い斑点が目立つことがあります。 矯正治療後のホワイトスポットは、予防・再石灰化・審美的治療の観点から研究されているテーマです。 白濁していても、すぐに削る必要があるとは限りません 歯の白濁を見つけたからといって、すぐに削って詰める必要があるとは限りません。 初期の脱灰であれば、 などが重要になる場合があります。 できるだけ歯質を保存しながら、病変が進行していないかを確認することが大切です。 再石灰化で白濁は消える? ここは少し難しいところです。 口腔内では、脱灰と再石灰化が常に起こっています。 初期の脱灰に対して再石灰化を促すことは、う蝕予防の基本的な考え方です。 ただし、 「再石灰化を促せば、すでに見えている白斑が必ず消える」 という意味ではありません。 既存のホワイトスポットに対する再石灰化療法については、治療法によって結果が異なるため、個々の病変の状態を見ながら判断する必要があります。 見た目が気になる場合の治療 白濁が残り、患者さんが審美的に気になっている場合には、いくつかの治療方法があります。 状態によって、 などから選択します。 レジン浸潤療法は、ホワイトスポットに対する審美的な治療選択肢の一つです。 過去の系統的レビューでは、レジン浸潤によって白色変化を部分的または完全にマスキングできる可能性が示されていますが、研究の質や長期データには限界がありました。PubMed:Resin infiltrationの系統的レビュー 2026年の最新メタ解析でも、レジン浸潤後の臨床的・患者報告アウトカムが検討されています。長期的な結果については、今後さらに研究が必要とされています。PubMed:2026年 Resin infiltration systematic review and meta-analysis 「削らない治療だけが正解」ではありません 私はできるだけ健全な歯質を残すことを大切にしています。 […]

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歯に白い斑点があるのはなぜ?ホワイトスポットの原因を歯科医師が解説

前歯を鏡で見たときに、「白い点がある」「白い斑点が目立つ」と気づくことがあります。 特に前歯の白い部分は、笑ったときにも見えやすいため、気になる方も少なくありません。 「これは虫歯ですか?」 「歯磨きをしていれば消えますか?」 「削らずに治すことはできますか?」 歯科医院では、このようなご相談を受けることがあります。 実は、歯に白い斑点があるからといって、すべてが同じ原因とは限りません。 この記事では、歯に白い斑点ができる代表的な原因と、治療を考える前に確認しておきたいことについて、歯科医師の立場から解説します。 歯の白い斑点は「ホワイトスポット」と呼ばれることがあります 歯の表面に、周囲のエナメル質とは異なる白い部分が見られる状態は、一般に「ホワイトスポット」あるいは「ホワイトスポット病変(white spot lesion)」などと呼ばれます。 特に矯正治療中や矯正治療後に見られる白斑は、プラークの停滞などを背景としたエナメル質の脱灰と関連することが知られています。 ただし、歯の白い部分を見ただけで、すぐに「ホワイトスポットだから脱灰している」と判断することはできません。 いつからあるのか。 どの場所にあるのか。 左右対称なのか。 表面は滑らかなのか、粗いのか。 矯正治療との関係はあるのか。 こうした情報を含めて診ることが大切です。 歯に白い斑点ができる主な原因 1.エナメル質の脱灰 代表的な原因の一つが、エナメル質の脱灰です。 口腔内の細菌が作る酸などによってエナメル質からミネラルが失われると、エナメル質内部の構造が変化し、光の散乱が増えることで白く見えることがあります。 特に固定式矯正装置の周囲ではプラークが停滞しやすく、ホワイトスポットが問題になることがあります。 2.エナメル質の形成・石灰化の異常 歯が作られる時期に何らかの影響を受けることで、エナメル質の一部に白色や黄白色の変化が生じることがあります。 この場合は、現在進行している脱灰による白斑とは原因が異なる可能性があります。 「子どもの頃から同じ場所にある」 「矯正治療をする前からあった」 という場合には、エナメル質の形成・石灰化に関連した変化も考える必要があります。 3.フッ素症などによる白斑 歯の形成期におけるフッ化物への過剰な曝露などによって、エナメル質に白い模様が生じることがあります。 フッ素症では、白斑の分布や左右対称性などが診断の参考になることがあります。 4.矯正治療後のホワイトスポット 固定式矯正装置を外した後に、「装置がついていた周囲だけ白くなっている」と気づく方がいます。 矯正治療中はブラケット周囲などにプラークが停滞しやすく、脱灰による白斑が生じることがあります。 矯正治療後のホワイトスポットは、予防と治療の両面から研究されているテーマです。 「歯に白い斑点=虫歯」ではありません ここは患者さんにぜひ知っていただきたいところです。 白い斑点は初期のう蝕病変で見られることがあります。 しかし、すべての白斑が虫歯というわけではありません。 エナメル質の形成・石灰化の異常やフッ素症など、う蝕とは異なる原因でも歯が白く見えることがあります。 逆に、「痛くないから虫歯ではない」とも言い切れません。 そのため、白斑を見つけた場合には、見た目だけで判断せず、歯科医院で状態を確認することが大切です。 白い斑点は歯磨きで消える? 「歯磨きを頑張れば白い斑点も消えますか?」 この質問もよくあります。 歯磨きは非常に重要です。 特に脱灰の進行を防ぐという意味では、適切なプラークコントロールとフッ化物の利用が基本になります。 一方で、すでに生じた白斑の「見た目」を完全に元の状態に戻せるかというと、これは別の問題です。 再石灰化療法については多くの研究がありますが、研究によって結果が異なり、すべてのホワイトスポットが再石灰化によって消えるとは言えません。 つまり、 「病変の進行を防ぐこと」と「白濁を審美的に目立たなくすること」は、分けて考える必要があります。 白い斑点が気になったら、まず何を確認する? […]