ガムピーリングは痛い?何日で皮がむける?ダウンタイムと注意点を歯科医師が解説
Last Updated on 1 week ago by prebeau
執筆・監修:毛利 国安(Kuniyasu Mori)
PreBeau Oral Care 院長・歯科医師
「ガムピーリングは痛いの?」「治療後に歯茎の皮がむけると聞いたけれど大丈夫?」「仕事や食事に影響するダウンタイムはある?」
歯茎の黒ずみが気になりガムピーリングを検討していても、治療後の見た目や痛みが心配で迷っている方は少なくありません。
東京・赤坂のPreBeau Oral Careでは、歯茎の黒ずみが主としてメラニン色素沈着によるもので、治療の適応があると判断した場合に、フェノール・アルコール法によるガム(歯茎)ピーリングを行っています。
施術中には、薬剤を作用させた際に一時的なピリピリ感や熱感を感じることがあります。また、施術直後は処置した歯茎が白っぽく見え、その後、表層が変化しながら自然に回復していきます。
ただし、刺激の感じ方や治癒までの期間には個人差があります。
この記事では、ガムピーリングの痛み、治療直後から回復するまでの経過、皮がむける時期、食事や歯磨きで気をつけたいことについて、歯科医師の立場から解説します。
ガムピーリングがどのような治療なのかを先に知りたい方は、ガムピーリングとは?歯茎の黒ずみ・メラニン色素を除去する方法と治療後の経過をご覧ください。
ガムピーリングは痛いですか?
PreBeau Oral Careで行っているフェノール・アルコール法では、フェノールを歯肉表面に作用させる際に、ピリピリとした刺激や熱感を感じることがあります。
その後、アルコールを用いて処置します。
感じ方には個人差があるため、「まったく痛くない」と断定することはできません。
処置する範囲や歯肉の状態、その方の刺激に対する感じ方などによっても異なります。
また、ガムピーリングにはフェノール・アルコール法以外にも、レーザー、外科的な方法、電気外科など複数の方法があります。それぞれ施術中・施術後の疼痛や治癒過程が異なるため、異なる治療法の体験談をそのままフェノール・アルコール法に当てはめることはできません。
歯肉のメラニン除去法を比較したシステマティックレビューでも、治療法によって術後疼痛や治癒に違いがみられる一方、研究条件にはばらつきがあります。
治療直後に歯茎が白くなるのは異常ですか?
フェノール・アルコール法によるガムピーリングでは、施術直後に処置した歯肉の表面が白っぽく見えることがあります。
これは、治療直後から完成した歯茎の色になるわけではないためです。
その後、処置した表層が変化し、治癒過程の中で少しずつ回復していきます。
治療直後に白く見えると驚くかもしれませんが、PreBeau Oral Careではこのような治療後の変化について、あらかじめ説明したうえで施術を行っています。
ただし、強い痛みが長く続く、腫れが強くなる、出血が続くなど、通常の経過とは異なる症状がある場合には、ご自身で判断せず施術を受けた歯科医院へ相談してください。
ガムピーリングは何日で皮がむけますか?
PreBeau Oral Careでは、フェノール・アルコール法によるガムピーリング後、おおむね2〜7日程度で処置した歯肉表面の薄い層が自然に剥がれていくことがあると説明しています。
ただし、これはあくまで目安です。
すべての方が同じ日に同じように剥がれるわけではありません。
治療範囲、歯肉の状態、治癒力などによって経過には個人差があります。
また、「皮がむける」という表現から、日焼け後の皮膚のように大きな皮が一気に剥がれる状態を想像されるかもしれませんが、実際の見え方には個人差があります。
大切なのは、剥がれかけた部分を指や爪、舌などで無理に取らないことです。
自然な治癒を待ちましょう。
ガムピーリング後の経過はどうなりますか?
フェノール・アルコール法を受けた後の一般的なイメージを整理すると、次のようになります。
施術直後
処置した歯肉表面が白っぽく見えることがあります。
一時的にピリピリ感や違和感を感じることがあります。
この時点では、治療後の最終的な歯肉の色を判断することはできません。
数日間
処置した歯肉表面が変化し、薄い表層が自然に剥がれていくことがあります。
PreBeau Oral Careでは、2〜7日程度を一つの目安として案内しています。
治癒の途中では色調が均一に見えないこともありますので、途中経過だけで仕上がりを判断しないようにしてください。
表層が回復した後
治癒が進むにつれて、処置した部分の色調も落ち着いていきます。
ただし、もともとのメラニン量や色素沈着の程度、治癒反応には個人差があるため、「何日目に必ず完成する」と一律に決めることはできません。
ガムピーリングにダウンタイムはありますか?
「ダウンタイム」を、仕事や学校を休まなければならない期間という意味で考える場合と、治療部位が完全に落ち着くまでの期間という意味で考える場合では少し意味が異なります。
フェノール・アルコール法では外科的に歯肉を切除する治療ではありませんが、治療後しばらくは歯肉表面に変化が生じます。
そのため、施術後数日間は歯茎が白っぽく見えたり、表層が剥がれている途中の状態が見えたりする可能性があります。
特に笑ったときに歯茎が大きく見える方で、結婚式、写真撮影、重要な会食などを予定している場合には、直前ではなく、治癒期間を考慮して余裕を持った治療日程を検討することをおすすめします。
一方、「何日休まなければならない」という一律のダウンタイムを設定できる治療ではありません。
実際の経過は治療範囲や個人差によって異なります。
ガムピーリング後の食事はどうすればよいですか?
治療後は歯肉表面が一時的に敏感になっている場合があります。
通常の食事ができる場合でも、治療部位に強い刺激を感じる食べ物は無理をして摂取する必要はありません。
特に治療直後に刺激を感じる場合には、
- 非常に熱いもの
- 強く辛いもの
- 強い酸味のあるもの
- 硬く尖った食品
- 治療部位に強く当たりやすい食品
などは、違和感が落ち着くまで控えたほうがよい場合があります。
どの程度の刺激を感じるかには個人差があります。
施術時に歯科医師から個別の指示を受けた場合には、その指示を優先してください。
ガムピーリング後は歯磨きしても大丈夫?
口腔内を清潔に保つことは大切ですが、治療直後の歯肉を強くこすることは避けてください。
特に処置した歯茎の表面を硬い歯ブラシで強く擦ったり、剥がれかけた表層を歯ブラシで無理に除去したりすることはおすすめしません。
歯は清潔に保ちながら、治療した歯肉周辺についてはやさしくケアすることが基本です。
歯ブラシの当て方について不安がある場合には、施術時に確認してください。
白くなった部分や薄皮を自分で剥がしてもいい?
ご自身で剥がすことはおすすめしません。
治療後の歯肉表面は、治癒過程の中で自然に変化していきます。
白くなった部分や剥がれかけた表層が気になっても、
- 指で触る
- 爪で剥がす
- 舌で繰り返し触る
- 歯ブラシで強く擦る
といった行為は避けてください。
無理に剥がすことで、治癒途中の組織に余計な刺激を加える可能性があります。
ガムピーリング後に注意したい症状
治療後には一時的な刺激感や歯肉表面の色調変化がみられることがあります。
しかし、
- 強い痛みが続く
- 腫れが強くなっている
- 出血が続く
- 強い違和感が改善しない
- 治療部位以外にも症状が広がっている
- その他、説明を受けた経過と明らかに違う
といった場合には、施術を受けた歯科医院へ連絡してください。
「皮がむける治療だから」と、すべての症状をご自身で正常と判断する必要はありません。
フェノールやアルコールにアレルギーがある場合は?
PreBeau Oral Careのガムピーリングでは、フェノール・アルコール法を採用しています。
そのため、使用する薬剤へのアレルギーや過敏症については治療前の確認が必要です。
アレルギー歴がある方、薬剤によって過去に強い反応が出たことがある方は、施術前に必ず歯科医師へ伝えてください。
PreBeau Oral Careのリップ&ガム(歯茎)ピーリング治療ページでも、使用薬剤へのアレルギーの有無を確認したうえで適応を判断することをご案内しています。
痛みやダウンタイムは治療方法によって違います
インターネット上でガムピーリングの体験談を検索すると、「ほとんど痛くなかった」「痛かった」「翌日には気にならなくなった」など、さまざまな情報が見つかります。
ここで注意したいのは、すべてのガムピーリングが同じ方法ではないということです。
歯肉のメラニン色素沈着に対しては、
- フェノールなどを用いる化学的方法
- レーザー
- 外科的な方法
- 電気外科
- その他の方法
などが報告されています。
2024年のメタ解析では、ダイオードレーザーと他の歯肉デピグメンテーション法を比較した研究を統合した結果、疼痛についてレーザーが有利な傾向が示されましたが、疼痛の結果には研究間のばらつきや出版バイアスも認められています。
つまり、「ガムピーリング」という名称だけで痛みや治癒経過を一括りにすることはできません。
ガムピーリング後に色が戻ることはありますか?
あります。
ガムピーリングは、一度治療すれば永久にメラニン色素が出なくなる治療ではありません。
時間の経過とともに再びメラニン色素が目立つ**再色素沈着(repigmentation)**が起こることがあります。
これまでのシステマティックレビューでも、さまざまな歯肉デピグメンテーション法で再色素沈着が報告されています。
ただし、その時期や程度には個人差があり、治療方法や観察期間によって研究結果も異なります。
したがってPreBeau Oral Careでも、「一度行えば永久に黒ずみが戻らない」といった説明はしていません。
参考文献:
Systematic review of treatment modalities for gingival depigmentation|PubMed
そもそも自分の歯茎はガムピーリングの対象?
ここまで痛みやダウンタイムについて説明しましたが、治療を検討する前に最も大切なのは、黒く見えている原因がメラニン色素なのかを確認することです。
ガムピーリングは、すべての歯茎の黒ずみを治療するものではありません。
例えば、歯科材料や金属に関連する色調変化、歯周組織の炎症、その他の口腔内色素性病変などでは、別の対応が必要になる場合があります。
原因について詳しくは、
歯茎が黒いのはなぜ?黒ずみ・色素沈着の原因と治療が必要なケース
また、
歯茎の黒ずみはガムピーリングで治せる?メラニン・メタルタトゥー・歯周病の違い
で詳しく解説しています。
PreBeau Oral Careのフェノール・アルコール法によるガムピーリング
東京・赤坂のPreBeau Oral Careでは、歯肉の状態を確認し、主としてメラニン色素沈着による黒ずみで治療の適応があると判断した場合に、フェノール・アルコール法によるガムピーリングを行っています。
施術後には歯茎表面が一時的に白っぽくなり、その後、目安として2〜7日程度で薄い表層が自然に剥がれていくことがあります。
刺激の感じ方、治癒の速度、治療後の色調には個人差があります。
治療方法、適応、現在の料金などについては、東京・赤坂 PreBeau Oral Careのリップ&ガム(歯茎)ピーリングをご覧ください。
まとめ|ガムピーリング後の「2〜7日」は無理に触らず自然な回復を待ちましょう
PreBeau Oral Careで行っているフェノール・アルコール法によるガムピーリングでは、施術時に一時的なピリピリ感や熱感を感じることがあります。
感じ方には個人差があるため、「まったく痛くない」と保証できる治療ではありません。
施術直後は処置した歯肉表面が白っぽく見え、その後、2〜7日程度を目安に薄い表層が自然に剥がれていくことがあります。
この間は、
- 剥がれかけた部分を無理に取らない
- 治療部位を強く歯ブラシで擦らない
- 強い刺激を感じる食べ物は無理に摂らない
- 説明と異なる強い症状があれば歯科医院へ相談する
ことが大切です。
また、結婚式や写真撮影など大切な予定がある場合には、治療直後の見た目の変化を考慮して余裕を持った日程で施術を検討するとよいでしょう。
フェノール・アルコール法によるガムピーリングについて詳しくは、PreBeau Oral Careのガム(歯茎)ピーリング治療ページをご確認ください。
この記事の執筆・監修
毛利 国安(Kuniyasu Mori)
歯科医師・PreBeau Oral Care 院長
2005年 University of Washington卒業(Physiology)。2012年 大阪大学歯学部卒業。大阪大学歯学部附属病院での研修後、米国University of Michigan歯周病学分野で研究に従事。その後、UCLA School of DentistryのSurgical Implant Dentistry Residencyで臨床研修を行いました。
現在は東京・赤坂のPreBeau Oral Care院長として、予防と審美の両面から、できるだけ歯や口腔組織への負担を抑えた歯科医療を行っています。
PreBeau Oral Care院長・歯科医師 毛利国安のプロフィール
参考文献
- Gul M, Hameed MH, Nazeer MR, Ghafoor R, Khan FR. Most effective method for the management of physiologic gingival hyperpigmentation: A systematic review and meta-analysis. J Indian Soc Periodontol. 2019;23(3):203-215.
PubMedで確認 - Zheng W, Pang Y, Gong H, et al. Effect of diode laser on oral pigmentation, pain, and wound healing in patients with gingival hyperpigmentation: a meta-analysis. Quintessence Int. 2024;55(9):692-702.
PubMedで確認 - Lin YH, Tu YK, Lu CT, et al. Systematic review of treatment modalities for gingival depigmentation: a random-effects poisson regression analysis. J Esthet Restor Dent. 2014;26(3):162-178.
PubMedで確認 - Matsuda S, Endou G, Motomura Y, Ohto T, Araki H. A Clinical Study of Treatment for Gingival Hyperpigmentation by Er:YAG Laser. 日本歯周病学会会誌. 2002;44(1):82-87.
J-STAGEで確認
※本記事は、フェノール・アルコール法によるガムピーリングの痛みや治療後の経過について一般的な歯科医学情報を提供することを目的としています。症状や治癒経過には個人差があります。実際の治療後は、施術を行った歯科医師からの指示を優先してください。