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スポーツで歯が折れた・抜けたときは?歯の外傷の応急処置とマウスガードによる予防

Last Updated on 3 days ago by prebeau

「スポーツ中に前歯が折れた」

「ぶつかって歯が抜けてしまった」

「歯がグラグラしている」

「抜けた歯は牛乳に入れると聞いたけれど、本当?」

スポーツによる歯の外傷は突然起こります。

特に、

  • ラグビー
  • アメリカンフットボール
  • ラクロス
  • ボクシング
  • 格闘技
  • サッカー
  • バスケットボール
  • 野球

などでは、選手同士の接触、転倒、ボール、用具などによって歯や口元へ強い力が加わることがあります。

歯の外傷では、受傷直後の対応がその後の治療や予後に影響する場合があります。

なかでも永久歯が完全に抜けてしまう「完全脱臼(avulsion)」は、迅速な対応が必要な歯科的緊急事態です。

一方で、乳歯が抜けた場合は対応が異なり、原則として元に戻しません。

この記事では、東京・赤坂のPreBeau Oral Care院長・歯科医師の毛利国安が、スポーツで歯が折れた・抜けた・動いた場合の応急処置と、スポーツマウスガードによる予防について解説します。


まず歯より「全身の安全」を確認する

スポーツ中に顔や口を強くぶつけた場合、最初に確認するのは歯だけではありません。

特に、

  • 意識を失った
  • 意識がもうろうとしている
  • 強い頭痛がある
  • 吐き気・嘔吐がある
  • めまいがある
  • 記憶がおかしい
  • 呼吸が苦しい
  • 出血が止まらない
  • 顎の形がおかしい
  • 口を開閉できない
  • 首を強く痛めた可能性がある

といった症状がある場合は、頭部外傷や顎顔面骨折などの可能性を考え、歯よりも全身の救急対応を優先してください。

必要に応じて救急要請や医療機関の受診が必要です。

日本歯科医師会でも、歯を強打したあとに頭痛・めまい・吐き気・嘔吐などがある場合には、頭部損傷の可能性を考えて医科での診査を受けることを案内しています。

参考:
日本歯科医師会|歯の外傷


歯の外傷にはいくつかの種類がある

「歯をぶつけた」といっても、状態はさまざまです。

代表的なものとして、

  • 歯が欠けた・折れた
  • 歯がグラグラする
  • 歯の位置がずれた
  • 歯が歯ぐきの中へめり込んだ
  • 歯が伸びたように見える
  • 歯が完全に抜けた
  • 歯根が折れた
  • 歯ぐきや唇が切れた
  • 歯を支える骨が折れた

などがあります。

見た目では「少し欠けただけ」に見えても、歯の神経や歯根、歯槽骨まで影響している場合があります。

そのため、スポーツで歯を強くぶつけた場合には、症状が軽そうに見えても歯科医院で確認することをおすすめします。


歯が完全に抜けたら「永久歯か乳歯か」が最重要

歯が完全に抜けた場合、まず重要なのが、

永久歯なのか乳歯なのか

という点です。

対応が大きく異なります。


永久歯が抜けた場合は緊急対応

International Association of Dental Traumatology(IADT:国際外傷歯学会)のガイドラインでは、永久歯の完全脱臼は、迅速で適切な応急処置が重要な歯科的緊急事態とされています。

条件が整えば、

抜けた永久歯を元の位置へ戻す「再植」

を行える可能性があります。

ただし、そのためには抜けた歯の根の表面に存在する歯根膜細胞をできるだけ傷つけず、乾燥させないことが非常に重要です。

参考:
IADT|Dental Trauma Guidelines


永久歯が抜けたときの応急処置

1.歯を探す

まず抜けた歯を探します。

見つけたら、

白い「歯冠」の部分を持ってください。


2.歯の根を持たない

非常に重要です。

抜けた歯の根の表面には、歯を骨につなぐために重要な歯根膜の細胞が残っている可能性があります。

そのため、

根を指で触ったり、こすったりしない

ようにしてください。

持つ場所は、口の中で普段見えている白い部分です。


汚れていたらゴシゴシ洗わない

地面に落ちた歯に砂や汚れがついていても、

  • 歯ブラシでこする
  • タオルで強く拭く
  • アルコールで消毒する
  • 漂白剤を使う
  • 根の表面を削る

といったことはしないでください。

IADTでは、汚れている場合には牛乳、生理食塩水、本人の唾液などでやさしくすすぐ方法が示されています。

歯根表面をできるだけ傷つけないことが重要です。


可能ならすぐ元の場所へ戻す?

IADTガイドラインでは、抜けた永久歯を可能であれば事故現場ですぐ再植することが最も望ましい応急対応とされています。

ただし、これは、

  • 永久歯であることが明らか
  • 本人の意識がはっきりしている
  • 誤嚥の危険がない
  • 大きな顔面外傷がない
  • 安全に行える

場合に限ります。

無理に押し込んだり、方向が分からないまま力を加えたりする必要はありません。

自信がない場合には無理をせず、適切な保存液に入れて直ちに歯科医院へ向かうことが重要です。


自分で戻せないときは「乾燥させない」

再植できない場合に最も避けたいのが、

抜けた歯を乾燥させること

です。

ティッシュやハンカチで包んだまま乾燥させたり、そのままポケットへ入れたりしないでください。

IADTでは、保存・運搬に使用できる液体として、おおむね次のようなものを挙げています。

  • 牛乳
  • 歯の保存液・HBSS
  • 唾液
  • 生理食塩水

学校の保健室やスポーツ施設に歯の保存液が備えられている場合もあります。


抜けた歯は牛乳に入れていい?

はい。

抜けた永久歯をすぐに再植できない場合、牛乳は現場で入手しやすい保存液のひとつとしてIADTでも挙げられています。

歯を乾燥させたまま持っていくより、牛乳など適切な液体に入れて運搬する方が望ましいとされています。

日本小児歯科学会でも、抜けた歯について、歯の保存液、冷たい牛乳、生理食塩水などを利用して乾燥させず、早く歯科医院へ行くことを案内しています。

参考:
日本小児歯科学会|小学生高学年・歯の外傷


水に入れておけばいい?

水しかない場合、乾燥させるよりは水に入れる方がましですが、水は長時間の保存液として適しているわけではありません。

IADTでは、保存媒体として牛乳、HBSS、唾液、生理食塩水などを挙げ、水については好ましい保存媒体ではないとしています。

できるだけ、

歯の保存液または牛乳

を優先してください。


口の中に入れて運んでもいい?

IADTでは唾液も保存方法のひとつとして挙げています。

ただし、歯を頬と歯ぐきの間に入れて運ぶ方法には誤嚥・誤飲の危険があります。

特に、

  • 小さな子ども
  • 意識が不十分な人
  • 強い痛みがある人
  • 混乱している人

では行わないでください。

可能であれば、唾液を容器に出して歯を入れるか、牛乳や歯の保存液を使用する方が安全です。


「30分以内じゃないともう無理」なの?

早いほど望ましいのは事実ですが、

30分を過ぎたら絶対に再植できない、という意味ではありません。

IADTでは、歯が口の外で乾燥していた時間によって歯根膜細胞の状態を評価します。

特に、口の外で乾燥していた時間が60分を超えると歯根膜細胞の生存が期待しにくくなるとされています。

一方、60分を超えた場合でも、状況によって再植が検討されることがあります。

したがって、

「もう1時間たったから捨てよう」

と自己判断しないでください。

抜けた歯を持って、できるだけ早く歯科医療機関を受診することが重要です。


乳歯が抜けた場合は元に戻さない

ここは非常に重要です。

抜けた乳歯は原則として再植しません。

乳歯の下には、これから生えてくる永久歯が発育しています。

乳歯を元へ戻そうとすることで、永久歯の歯胚を傷つける可能性があります。

IADTの乳歯外傷ガイドラインでも、

完全に抜けた乳歯は再植しない

ことが明記されています。

お子さんの前歯が抜けた場合、

「永久歯か乳歯か分からない」

こともあると思います。

その場合は自己判断で押し戻さず、抜けた歯を持って速やかに歯科医院へ相談してください。


子どもの永久歯が抜けた場合は?

小学生でも、前歯はすでに永久歯へ生え替わっていることがあります。

特に上の前歯は比較的早い時期に永久歯になります。

そのため、

「子どもの歯だから乳歯だろう」

と決めつけないことが重要です。

抜けた歯が永久歯か分からない場合には、歯の根を触らず、乾燥を避けて歯科医院へ持参してください。

子ども・中高生のスポーツマウスガードについてはこちらで詳しく解説しています。

子ども・中高生のスポーツマウスガード|部活で使うマウスピースと成長期の注意点


歯が折れた・欠けた場合は?

スポーツ中に前歯が折れた場合も、できるだけ早く歯科医院を受診してください。

破折には、

  • エナメル質だけが欠けた
  • 象牙質まで達した
  • 神経(歯髄)が露出した
  • 歯根まで割れた

などさまざまな状態があります。

特に大きく欠けて、

  • 赤い点が見える
  • 強くしみる
  • 痛みが強い
  • 出血している

場合は、歯の神経まで達している可能性があります。


折れた歯のかけらは捨てない

歯のかけらが見つかった場合は、捨てずに歯科医院へ持参してください。

状態によっては、自分の歯の破折片を接着できる場合があります。

IADTも、利用できる歯冠破折片がある場合には再接着を治療選択肢として挙げています。

破折片も乾燥させず、

  • 牛乳

などに入れて持参してください。

参考:
IADT|Prevention and Emergency Care


歯がグラグラする場合は?

歯をぶつけたあと、

「抜けてはいないけれどグラグラする」

場合もあります。

これは歯の周囲の歯根膜が損傷していたり、歯が部分的に脱臼していたりする可能性があります。

また、

  • 歯根破折
  • 歯槽骨骨折

が隠れている場合もあります。

自分で何度も揺らして確認しないでください。

必要に応じて歯科医院でレントゲン撮影などを行い、固定が必要か判断します。


歯の位置がずれた場合は?

スポーツ外傷では、

  • 歯が横へずれた
  • 歯が歯ぐきの中へめり込んだ
  • 歯が長く伸びたように見える

ことがあります。

このような場合も、自分で無理に引っ張ったり押したりせず、速やかに歯科医院を受診してください。

歯の根だけでなく、歯を支える骨が損傷していることもあります。


出血しているときは?

唇や口の中が切れている場合は、

  1. 汚れがあれば水などでやさしく洗う
  2. 清潔なガーゼなどで圧迫する
  3. 出血が続く場合は医療機関を受診する

という対応をします。

傷が深い場合には縫合が必要になることがあります。

また、歯ぐきから大量に出血している場合には、歯や歯槽骨の外傷を伴っている可能性があります。


「痛くないから大丈夫」とは限らない

スポーツで歯をぶつけた直後、

「痛みはそれほどないから大丈夫」

と思うことがあります。

しかし、歯の神経への影響はすぐには分からないことがあります。

その後、

  • 歯の色が変わる
  • 冷たいものに強くしみる
  • 噛むと痛い
  • 歯ぐきが腫れる
  • 歯の根の先に炎症が起こる

ことがあります。

IADTでも、歯の外傷では適切な診断だけでなくその後の経過観察が重要とされています。

「受傷当日に問題がなかった=その後も必ず問題がない」というわけではありません。


歯科医院では何を確認する?

歯の外傷では状態に応じて、

  • 歯の破折
  • 歯の動揺
  • 歯の位置
  • 噛み合わせ
  • 歯髄の状態
  • 歯根
  • 歯槽骨
  • 周囲の軟組織

などを確認します。

必要に応じてレントゲン撮影を行います。

また、折れた歯の破片が見つからず唇などに傷がある場合、破折片が軟組織の中へ入っていないか確認が必要になることもあります。


スポーツ外傷後は経過観察も重要

外傷を受けた歯は、その日に処置して終了とは限りません。

外傷の種類によっては、

  • 数週間後
  • 数か月後
  • 1年後
  • さらに長期

の確認が必要になる場合があります。

特に若い永久歯では、歯根の成長や歯髄の状態を長期的に確認することがあります。

歯科医師から定期的な経過観察を指示された場合には、症状がなくても受診を続けてください。


歯が抜けたときに「やってはいけないこと」

覚えておきたいポイントをまとめます。

永久歯の根を触る

根の表面の歯根膜を傷つける可能性があります。

歯根を歯ブラシでこする

汚れていてもゴシゴシ洗わないでください。

アルコールなどで消毒する

自己判断で強い薬剤を使わないでください。

ティッシュに包んで乾燥させる

乾燥時間をできるだけ短くすることが重要です。

抜けた乳歯を戻す

乳歯は原則として再植しません。

1時間経ったから歯を捨てる

時間が経っていても治療選択肢が残る場合があります。抜けた歯を持参してください。

歯がずれているから力任せに戻す

完全脱臼した永久歯の緊急再植とは別の話です。位置がずれた歯を自己判断で動かさず、歯科医師に診てもらってください。


スポーツマウスガードで歯の外傷を予防できる?

すべての外傷を完全に防ぐことはできません。

しかし、スポーツマウスガードには、スポーツ中の歯や口腔・顎顔面外傷のリスクを低減する効果が期待できます。

2019年のシステマティックレビュー・メタ解析では、マウスガードを使用していない選手は、使用している選手と比べて口腔顔面外傷のリスクが約2.3倍高いという結果が報告されています。

参考:
PubMed|Effectiveness of Mouthguards for the Prevention of Orofacial Injuries and Concussions in Sports

さらにIADTとAcademy for Sports Dentistryは、2024年にスポーツによる歯・口腔外傷予防のマウスガードに関するガイドラインを公表しています。

参考:
PubMed|IADT and ASD guidelines: Mouthguards for the prevention of dental and oral trauma


「一度歯を折った人」はマウスガードを検討した方がいい?

過去にスポーツで歯を負傷したことがある場合には、競技復帰前に現在の歯の状態を確認し、マウスガードについて相談する価値があります。

例えば、

  • 前歯を折った
  • 歯が抜けて再植した
  • 歯を固定したことがある
  • 前歯に大きな修復物がある
  • セラミッククラウンが入っている

などの場合です。

ただし、外傷後の歯の状態は人によって異なります。

治療した歯があるから必ずマウスガードを使える、あるいは使えば絶対安全、という意味ではありません。

現在の歯・歯根・歯周組織の状態を確認して判断します。


練習中の外傷も多いので「試合だけ装着」では不十分なことも

スポーツ外傷は公式戦だけで起こるものではありません。

  • スパーリング
  • 紅白戦
  • タックル練習
  • シュート練習
  • 守備練習
  • 1対1
  • 通常の部活動

でも歯をぶつける可能性があります。

マウスガードを使用する競技では、試合だけではなく、外傷リスクのある練習時にも継続して装着することが重要です。


自分の競技ではマウスガードが必要?

競技によって規則が異なります。

アメリカンフットボール、ボクシング、ラクロスなど、マウスガードについて具体的な規定がある競技もあれば、一律の装着義務はなくても歯科的に使用を検討できる競技もあります。

詳しくはこちらをご覧ください。

マウスガードが必要なスポーツは?義務化・推奨される競技とマウスピースのルールを解説


市販品と歯科医院のオーダーメイドは何が違う?

マウスガードには、

  • 市販のストックタイプ
  • お湯で成形するタイプ
  • 歯科医院で製作するオーダーメイドタイプ

などがあります。

競技規則を満たすことを前提として、歯科医院では、

  • 歯並び
  • 噛み合わせ
  • 既往の外傷
  • 被せ物
  • 矯正装置
  • 競技内容
  • フィット

などを確認しながら製作できます。

詳しくはこちらです。

スポーツマウスガードは市販と歯科のオーダーメイドで何が違う?マウスピースの選び方を歯科医師が解説


矯正中に歯をぶつけた場合は?

ワイヤー矯正中の場合には、

  • 歯の外傷
  • ブラケットの脱離
  • ワイヤーの変形
  • 唇・頬粘膜の外傷

が同時に起こることがあります。

歯そのものを強くぶつけている場合には、「ブラケットが外れただけ」と判断せず、歯科的な外傷評価も必要です。

矯正中のスポーツマウスガードについてはこちらをご覧ください。

矯正中でもスポーツマウスガードは使える?ワイヤー矯正・マウスピース矯正中の注意点


東京・赤坂でスポーツマウスガードを検討している方へ

スポーツで歯を失ったり、大きく折れたりすると、その後長期間にわたって治療や経過観察が必要になることがあります。

そのため、歯科では治療だけでなく、外傷をできるだけ予防することも重要です。

PreBeau Oral Careでは、各種スポーツに対応した歯科医院製作のオーダーメイド・スポーツマウスガードを製作しています。

製作時には、

  • 競技種目
  • 歯並び
  • 噛み合わせ
  • 過去の歯の外傷
  • 被せ物などの歯科治療
  • 矯正装置
  • 使用頻度
  • フィット
  • 呼吸・会話のしやすさ

などを確認します。

詳しくはこちらをご覧ください。

東京・赤坂のオーダーメイド・スポーツマウスガード|PreBeau Oral Care

・単一層(単色)16,500円
・単一層マーブル・デザイン性 22,000円
・競技用オーダーメイド 38,500円(税込・自由診療)

PreBeau Oral Care 診療料金

なお、強い頭部外傷、顎顔面骨折、大きな裂傷などが疑われる場合には、歯科医院だけでなく救急医療機関や口腔外科などでの対応が必要になることがあります。


よくある質問

Q. スポーツで永久歯が抜けました。最初に何をすればいいですか?

抜けた歯を白い歯冠部分で持ち、根にはできるだけ触れないでください。永久歯で、安全にできる場合には早期の再植が推奨されています。自分で戻せない場合は乾燥させず、牛乳や歯の保存液などに入れて直ちに歯科医院を受診してください。

Q. 抜けた歯は牛乳に入れてもいいですか?

はい。永久歯をすぐに再植できない場合、牛乳はIADTが保存・運搬に適した媒体のひとつとして挙げています。歯を乾燥させないことが重要です。

Q. 抜けた歯を水道水で洗っていいですか?

汚れを落とすために歯根をゴシゴシ洗わないでください。IADTでは牛乳、生理食塩水、唾液などでやさしくすすぐ方法が示されています。水は長時間の保存媒体としては適していません。

Q. 抜けた乳歯も元に戻した方がいいですか?

いいえ。完全に抜けた乳歯は原則として再植しません。下で発育している永久歯へ影響する可能性があります。乳歯か永久歯か分からない場合には自己判断で戻さず、速やかに歯科医院へ相談してください。

Q. 歯が折れた場合、折れたかけらは持っていくべきですか?

はい。見つかった場合は捨てずに持参してください。状態によっては自分の歯の破折片を再接着できる場合があります。乾燥を避け、牛乳や水などに入れて持参してください。

Q. 歯がグラグラするだけでも歯医者へ行くべきですか?

スポーツで強くぶつけたあとに歯が動く場合、歯根膜損傷、脱臼、歯根破折、歯槽骨損傷などの可能性があります。自分で繰り返し揺らさず、歯科医院で確認してください。

Q. 抜けてから1時間以上経っています。もう歯は戻せませんか?

1時間を超えたからといって自分で歯を捨てないでください。口の外での乾燥時間が長いほど予後には影響しますが、状況によって再植が検討される場合があります。歯を乾燥させず、できるだけ早く歯科医療機関へ持参してください。

Q. マウスガードを使えば歯の外傷を完全に防げますか?

完全に防ぐことはできません。ただし、研究ではスポーツマウスガードによって歯や口腔顔面外傷のリスクが低下することが示されています。競技規則と口腔内の状態に適したマウスガードを使用することが重要です。


まとめ|抜けた永久歯は「根を触らない・乾かさない・すぐ歯科へ」

スポーツで歯を負傷したときには、まず全身状態を確認してください。

特に頭部外傷や顎顔面骨折が疑われる場合は、救急対応を優先します。

歯そのものについては、

永久歯が抜けた場合

  • 歯冠を持つ
  • 根を触らない
  • 根をこすらない
  • 可能で安全なら早期に再植
  • 戻せなければ牛乳や歯の保存液などで乾燥を防ぐ
  • すぐ歯科医療機関へ行く

ことが重要です。

一方、

乳歯が抜けた場合は原則として再植しません。

また、

  • 歯が折れた
  • グラグラする
  • 位置がずれた
  • めり込んだ
  • 強くぶつけた

場合も、見た目だけで判断せず歯科医院で確認してください。

そしてスポーツ外傷では、

「起きてから治療する」だけでなく「できる限り起こさない」ことも重要です。

競技内容や歯並びに合ったスポーツマウスガードを使用し、大切な天然歯を守りましょう。

スポーツマウスガードについて詳しくはこちらをご覧ください。

PreBeau Oral Care|オーダーメイド・スポーツマウスガード


執筆・監修:歯科医師 毛利 国安
PreBeau Oral Care 院長
院長プロフィール・経歴

参考情報・文献