アンジェラスホームとは?10%・16%の違いとホームホワイトニングで当院が採用する理由
Last Updated on 2 weeks ago by prebeau
ホームホワイトニングの薬剤にはいくつか種類があり、「どれを選んでも同じ」というわけではありません。
濃度、装着時間、ジェルの粘度、容量、知覚過敏への配慮など、製品ごとに特徴があります。
東京・赤坂のPreBeau Oral Careでは、ホームホワイトニングの選択肢として**アンジェラスホーム(Angelus Home)**を採用しています。
この記事では、
- アンジェラスホームとは何か
- 10%と16%の違い
- 16%はどれくらい装着するのか
- 高粘度ジェルにはどんな特徴があるのか
- ホームホワイトニングでしみることはあるのか
- PreBeau Oral Careがアンジェラスホームを採用している理由
について、歯科医師の立場から整理して解説します。
執筆・監修:PreBeau Oral Care 院長 毛利国安
アンジェラスホームとは?
アンジェラスホームは、歯科医師の管理下で使用するホームホワイトニング材です。
国内では、
過酸化尿素10%
と
過酸化尿素16%
の製品が流通しています。
Angelus Japanおよび販売元の株式会社ヨシダの製品情報でも、10%・16%の2種類が案内されています。
また、16%製品は1シリンジあたり3.0gで、ジェルに増粘性があり、マウストレー装着時に流れにくいことが特徴として示されています。
Angelus Japan「アンジェラス ホーム 16%」製品情報
アンジェラスホーム10%と16%の違い
大きな違いは、過酸化尿素の濃度と推奨される使用時間です。
一般的に、濃度が高くなればホワイトニング反応は速くなりますが、その分、知覚過敏などの症状にも注意する必要があります。
アンジェラスホーム10%
過酸化尿素10%を使用します。
比較的低濃度で、時間をかけて少しずつホワイトニングしていく方法です。
アンジェラスホーム16%
過酸化尿素16%を使用します。
10%と比較して短い装着時間で使用できる点が特徴です。
日本歯科理工学会誌では、10%過酸化尿素製品では最大120分、16%過酸化尿素製品では最大90分という装着時間の違いが整理されています。
ただし、濃度が高い方がすべての人に向いているわけではありません。
歯の状態、知覚過敏の有無、過去のホワイトニング経験などを確認したうえで選択します。
アンジェラスホーム16%は1日何分使う?
16%タイプでは、一般的に1日最大90分程度の使用が目安になります。
従来の10%過酸化尿素タイプでは2時間程度使用する製品が多いため、
「毎日2時間確保するのが難しい」
という方にとって、装着時間が短いことはメリットになり得ます。
ただし、
長く装着すればそれだけ白くなる
というわけではありません。
製品ごとに定められた使用方法を守ることが重要です。
アンジェラスホームの特徴① 高粘度で流れにくい
ホームホワイトニングでは、薬剤を専用のマウストレーに入れて歯に装着します。
ここで意外に重要なのがジェルの粘度です。
ジェルが流れやすいと、
- トレーからはみ出しやすい
- 歯ぐきに付着しやすい
- 唾液と混ざりやすい
- 口腔内で不快感が出やすい
といったことがあります。
アンジェラスホームは、メーカー自身も**「増粘性があり、マウスピース装着時に流れにくい」**ことを製品特徴として挙げています。
PreBeau Oral Careでも、この扱いやすさを薬剤選択のポイントの一つと考えています。
特徴② 1本3.0gのシリンジ
アンジェラスホームは、1本あたり3.0gのシリンジです。
ホームホワイトニングでは数日で終了するのではなく、一定期間継続して使用することが多いため、薬剤容量も実際の使いやすさに関わります。
ただし、
容量が多い=必ずコストパフォーマンスが優れている
とは一概には言えません。
使用量やホワイトニング期間は患者さんごとに異なります。
特徴③ 知覚過敏に配慮した成分
アンジェラスホームには、添加剤として硝酸カリウムおよびフッ化ナトリウムが配合されています。
硝酸カリウムやフッ化物は、ホワイトニング中の知覚過敏への配慮として使用されることがあります。
一方で、
これらが入っているから絶対にしみない
という意味ではありません。
ホワイトニングでは、一時的な知覚過敏が起こることがあります。
特に、
- もともと知覚過敏がある
- 歯にクラックがある
- 歯ぐきが下がって根面が露出している
- 虫歯がある
- 高濃度薬剤を使用する
といった場合は注意が必要です。
症状が強い場合は使用を中止し、歯科医師に相談します。
アンジェラスホームは「しみにくい」の?
「アンジェラスホームならしみませんか?」
という質問をよくいただきます。
答えは、
しみにくさに配慮された設計ではありますが、知覚過敏が起こらないとは言えません。
です。
ホワイトニングによる知覚過敏は、薬剤の濃度だけではなく、
- 歯の状態
- エナメル質・象牙質の状態
- 歯肉退縮
- トレーの適合
- 薬剤量
- 装着時間
などにも左右されます。
そのため、薬剤だけではなく患者さんごとの口腔内の状態を確認することが重要です。
PreBeau Oral Careがアンジェラスホームを採用している理由
当院が薬剤を選ぶときに重視しているのは、単純に「一番強い薬剤」ではありません。
重視しているのは、
効果、使用時間、扱いやすさ、知覚過敏への配慮、患者さんが継続しやすいか
というバランスです。
アンジェラスホームには、
- 10%と16%を選択できる
- 16%では比較的短時間で使用できる
- 高粘度でトレーから流れにくい
- 3.0gのシリンジ
- 知覚過敏に配慮した添加成分
といった特徴があります。
当院ではこれらを総合的に評価し、ホームホワイトニングの選択肢として採用しています。
「16%の方が10%より優れている」とは限らない
ここは非常に重要です。
濃度が高いと聞くと、
16%の方が10%より良い
と思われるかもしれません。
しかし歯科医療では、単純に濃度だけで優劣を決めることはできません。
例えば、
知覚過敏が出やすい方であれば10%から始めることもあります。
反対に、歯の状態に問題がなく、装着時間を短くしたい場合には16%が選択肢になります。
その人に適した濃度を選ぶことの方が重要です。
オパールエッセンスなど他のホームホワイトニングとの違いは?
ホームホワイトニングには、アンジェラスホーム以外にも複数の製品があります。
代表的なものとして、
- Opalescence(オパールエッセンス)
- Tion
- その他の歯科医院用ホームホワイトニング材
などがあります。
それぞれ、
薬剤濃度、使用時間、粘度、容量、使用方法
などに違いがあります。
そのため「どの製品が絶対に一番良い」と考えるより、
自分の歯の状態やライフスタイルに合うものを選ぶ
という考え方が適切です。
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニング、どちらがいい?
アンジェラスホームはホームホワイトニングです。
歯科医院で行うオフィスホワイトニングとは特徴が異なります。
ホームホワイトニングは、
自宅で一定期間継続する
方法です。
一方でオフィスホワイトニングは、
歯科医院で比較的高濃度の薬剤を使用する
方法です。
短期間で変化を求めるのか、時間をかけて自宅で進めたいのかによって選択が変わります。
詳しくは、
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングどっちがいい?違いを歯科医師が比較
をご覧ください。
ホームホワイトニングの具体的な使い方
ホームホワイトニングでは、基本的に次の流れで進みます。
- 歯科医院で口腔内を確認する
- 必要に応じてクリーニングを行う
- 専用マウストレーを作製する
- 使用する薬剤と濃度を決める
- 自宅で決められた時間使用する
- 歯の色や知覚過敏の状態を確認する
詳しい流れや期間については、
歯医者のホームホワイトニングとは?効果・期間・使い方を歯科医師が解説
をご覧ください。
ホワイトニング前には歯の状態を確認することが重要
ホワイトニングは、すべての歯に同じように行えるわけではありません。
例えば、
- 虫歯
- 歯のクラック
- 強い知覚過敏
- 重度の歯肉炎・歯周炎
- 被せ物や詰め物
- ホワイトスポット
などがある場合は、事前の確認が必要です。
アンジェラスホーム16%の添付文書にも、知覚過敏症、重度の歯肉炎・歯周炎、う蝕などについて使用上の注意・禁忌が示されています。
そのため、インターネット上で薬剤だけを比較するのではなく、歯科医師の診査を受けてから使用することが重要です。
ホワイトニングで白い斑点が目立つこともある
もともと歯にホワイトスポットがある場合、周囲の歯が白くなる過程で一時的に白い斑点が目立つことがあります。
これは、
ホワイトニングがホワイトスポットを作った
とは限りません。
もともとのエナメル質の状態が見えやすくなった可能性もあります。
詳しくは、
ホワイトニングで白い斑点が目立つ?ホワイトスポットとホワイトニングの関係
をご覧ください。
PreBeau Oral Careでは、適応症例に対してIcon(アイコン)によるレジン浸透療法も行っています。
東京・赤坂でホームホワイトニングを検討している方へ
PreBeau Oral Careでは、
「できるだけ歯を削らず、天然歯を活かす」
という考え方を大切にしています。
ホワイトニングは、天然歯を削って被せ物をするのではなく、歯そのものの色調改善を目指す方法の一つです。
ただし、
どの薬剤を使うかよりも、まず歯がホワイトニングに適した状態かを確認すること
が重要です。
当院では歯の状態、希望する白さ、知覚過敏の有無、生活スタイルなどを確認したうえで、ホーム・オフィス・デュアルホワイトニングなどから方法を検討します。
PreBeau Oral Careの医療ホワイトニング全体については、
東京・赤坂の医療ホワイトニング|PreBeau Oral Care
をご覧ください。
よくある質問
アンジェラスホームとは何ですか?
アンジェラスホームは、歯科医師の管理下で使用するホームホワイトニング材です。国内では過酸化尿素10%と16%の製品があります。
アンジェラスホーム10%と16%は何が違いますか?
主な違いは過酸化尿素の濃度と装着時間です。16%は10%と比較して短い装着時間で使用できますが、患者さんの歯の状態によって適した濃度は異なります。
アンジェラスホーム16%は何分装着しますか?
製品の使用方法に従う必要がありますが、16%過酸化尿素製品では最大90分程度が一つの目安です。歯科医師の指示に従って使用してください。
アンジェラスホームはしみませんか?
知覚過敏に配慮した成分が使用されていますが、ホワイトニング中に一時的な知覚過敏が起こる可能性はあります。強い症状がある場合は使用を中止して歯科医師へ相談してください。
アンジェラスホーム16%の方が10%よりおすすめですか?
必ずしもそうではありません。知覚過敏の有無、希望する使用時間、歯の状態などによって適切な濃度は異なります。
アンジェラスホームは歯科医院で購入する必要がありますか?
歯科医師の管理下で使用するホームホワイトニング材です。使用前に虫歯、知覚過敏、歯周組織などの状態を確認することが大切です。
参考資料
Angelus Japan株式会社
アンジェラス ホーム16% 製品情報
株式会社ヨシダ
アンジェラス ホーム 製品情報
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
アンジェラス ホーム16% 添付文書・医療機器承認情報
Matis BA, et al.
Clinical evaluation of 10% and 16% carbamide peroxide tooth-whitening products.
Haywood VB, et al.
Clinical research concerning carbamide peroxide-based home bleaching.
執筆・監修
毛利 国安(Kuniyasu Mori, DDS)
PreBeau Oral Care 院長
本記事はホームホワイトニングに関する一般的な医療情報を提供するものであり、個別の診断・治療を代替するものではありません。ホワイトニングの適否や使用する薬剤・濃度は、口腔内の状態を確認したうえで歯科医師が判断します。