ラグビー・アメフト・ラクロスのマウスガード|大学スポーツで使うマウスピースの選び方
Last Updated on 3 days ago by prebeau
大学に入ってラグビー、アメリカンフットボール、ラクロスを始め、
「マウスガードを用意してくださいと言われた」
「市販のマウスピースで大丈夫?」
「歯医者で作るものは何が違う?」
「競技によってマウスガードの選び方は違う?」
と調べている方も多いのではないでしょうか。
ラグビー、アメフト、ラクロスはいずれも、選手同士の接触、転倒、ボールやスティックなどによって、歯や口の周囲に強い衝撃を受ける可能性があるスポーツです。
そのため、スポーツマウスガードは単なる「歯につけるゴム」ではなく、歯の破折や脱臼、口唇・頬粘膜などの外傷リスクを減らすための重要なプロテクターのひとつと考えられています。
一方で、競技ごとにルールや必要とされる仕様は同じではありません。
この記事では、東京・赤坂のPreBeau Oral Care院長・歯科医師の毛利国安が、大学ラグビー・アメリカンフットボール・ラクロスで使用するスポーツマウスガードについて、競技別のポイントと選び方を解説します。
大学スポーツのマウスガードで大切なのは「厚ければいい」ではない
コンタクトスポーツ用のマウスガードというと、
「とにかく分厚い方が安全そう」
と思うかもしれません。
しかし、実際に競技で使用するマウスガードでは、衝撃を受けたときの保護性能だけでなく、
- 外れにくいこと
- 呼吸しやすいこと
- 会話やコールを妨げにくいこと
- 強く噛み続けなくても保持できること
- 歯ぐきや粘膜に当たりにくいこと
- 競技に必要な厚みが確保されていること
などを総合的に考える必要があります。
特に大学スポーツでは、練習時間も試合時間も長くなるため、「装着していられること」そのものが非常に重要です。
フィットが悪く、プレー中に落ちてくるマウスガードでは、選手が無意識に噛み締めて保持しなければならず、呼吸やコミュニケーションの邪魔になることがあります。
ラグビーのマウスガード|接触が多いからこそフィットが重要
ラグビーでは、
- タックル
- ラック
- モール
- スクラム
- 転倒
- 他の選手との接触
など、顔や顎に衝撃が加わる場面があります。
World Rugbyの競技規則ではマウスガード(mouth guard / dental protector)の使用が認められており、選手への着用も推奨されています。
参考:
World Rugby|Law 4 – Permitted clothing
ただし、実際の着用義務や細かな条件については、年代、リーグ、大会などによって異なる場合があります。
大学で使用する場合は、所属する大学・チーム・大会の最新ルールを必ず確認してください。
ラグビーでは「口を開けても落ちにくい」ことが重要
ラグビーでは、プレー中に口を開けて呼吸したり、周囲の選手へ声をかけたりする機会が多くあります。
そのため、
「噛んでいないと落ちてくる」
マウスガードでは使いにくくなります。
歯列に適合し、口を軽く開けても保持されることは、競技中の使用感を考えるうえで重要なポイントです。
アメリカンフットボールのマウスピース|ルール確認が特に重要
アメリカンフットボールでは、ヘルメットやショルダーパッドと同様に、マウスピースも重要な装具のひとつです。
日本アメリカンフットボール協会(JAFA)では、2026年度秋季公式戦から2026〜2027アメリカンフットボール公式規則・公式規則解説書が適用されています。
アメフトではマウスピースについて、装着方法だけでなく色や形状などについても規定が設けられることがあります。
そのため、
「歯科医院で作ったマウスガードだから何でも試合で使える」わけではありません。
チームから色やデザインについて指示されている場合は、製作前に歯科医院へ伝えてください。
ポジションによっても使用感の好みは変わる
例えば、
- QBなど声を出す機会が多い
- ラインで強い接触が多い
- RB・WRなど走る量が多い
- 守備でタックル機会が多い
など、同じアメリカンフットボールでもプレースタイルは異なります。
競技規則を満たすことを前提として、保持力・厚み・話しやすさ・呼吸のしやすさのバランスを考えることが重要です。
ラクロスのマウスガード|ボール・クロス・接触への対策
ラクロスもマウスガードが非常に重要なスポーツです。
World Lacrosseの現行国際規則では、男子・女子ともにマウスガードの装着について規定があります。
女子競技の2025–2026ルールでは、ゴールキーパーを含む選手について、上顎歯を覆う口腔内マウスガードの装着が規定されています。
男子競技の2025–2027ルールでも、選手のマウスガード装着が規定されています。
参考:
World Lacrosse|Women’s Field Rules 2025–2026
World Lacrosse|Men’s Field Rules 2025–2027
ただし、日本国内の大学リーグや大会では国内の規定が適用されるため、実際に使用する際には所属チーム・大会の最新ルールも確認してください。
ラクロスでは「話しやすさ」も大切
ラクロスは試合中の声かけやコミュニケーションが非常に多い競技です。
そのため、
「厚すぎて発音しづらい」
「外れそうになるので常に噛んでいる」
という状態はできるだけ避けたいところです。
必要な保護性能を確保しながら、歯列に合わせて余分な部分を減らし、競技中に使用しやすくすることが重要です。
大学生がマウスガードを選ぶときの6つのポイント
1.まず競技規則を確認する
最優先は、その競技・リーグ・大会で使用できることです。
特に、
- 色
- 上顎歯を覆う範囲
- 材料
- タブの有無
- 矯正装置を使用している場合
などについて規定がないか確認してください。
ルールは変更されることがあるため、先輩が使っているものだけを基準にせず、最新情報を確認することをおすすめします。
2.噛み続けなくても外れにくいものを選ぶ
スポーツマウスガードは、装着しただけですぐ落ちてくるものより、歯列に適合して保持されるものの方が使いやすくなります。
特に、
「口を開けると落ちる」
「話すたびにずれる」
という場合は、適合を確認した方がよいでしょう。
3.呼吸と会話を妨げにくいこと
大学スポーツでは、競技中に大量の酸素を必要とします。
また、ラグビー・アメフト・ラクロスはいずれもチーム内でのコミュニケーションが重要です。
そのため、単純に大きく厚くするだけではなく、必要な部分には厚みを確保しながら、不要な部分を調整することが重要です。
4.歯並び・噛み合わせも確認する
歯並びは一人ひとり異なります。
- 前歯が前に出ている
- 歯列に凹凸がある
- 欠損歯がある
- 被せ物が入っている
- インプラントがある
- 矯正治療中である
といった場合は、単純に同じ形のマウスガードを作ればよいとは限りません。
歯科医院で製作する場合には、現在の歯や歯ぐきの状態も確認したうえで設計します。
5.矯正中は必ず事前に相談する
大学生では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正をしながら競技を続けている方もいます。
矯正治療中は歯が移動するため、通常のマウスガードでは短期間で合わなくなる場合があります。
また、固定式の矯正装置が入っている場合には、装置や歯の移動量を考慮した設計が必要になることがあります。
自己判断で無理に装着せず、矯正担当医やマウスガードを製作する歯科医師へ相談してください。
6.定期的に作り替える
スポーツマウスガードは永久に使えるものではありません。
使用を続けることで、
- 噛み跡が深くなる
- 一部が薄くなる
- 裂ける
- 変形する
- 歯科治療によって歯の形が変わる
- 矯正や成長によって歯並びが変化する
ことがあります。
「まだ口には入るから大丈夫」と考えるのではなく、劣化や適合の変化がないか定期的に確認することが大切です。
市販のマウスピースでも大学スポーツで使える?
市販のマウスガードにもさまざまな製品があります。
適切に成形され、競技規則を満たしていれば、市販品が必ず使用できないというわけではありません。
一方、市販品と歯科医院で製作するオーダーメイドマウスガードでは、
- 歯列への適合
- 保持力
- 厚みの調整
- 噛み合わせ
- 話しやすさ
- 呼吸のしやすさ
- 個々の歯科治療への対応
などに違いが生じる場合があります。
市販品と歯科医院のオーダーメイドの違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ スポーツマウスガードは市販と歯科のオーダーメイドで何が違う?マウスピースの選び方を歯科医師が解説
マウスガードは脳震盪を完全に防げる?
ここは誤解しないことが重要です。
スポーツマウスガードについては、歯や口腔・顎顔面の外傷リスクを減らすことについては多くの研究があります。
一方で、マウスガードが脳震盪を予防できるかについては、研究結果が一致していません。
American Dental Association(ADA)も、口腔・歯の外傷予防に関するエビデンスと比較すると、脳震盪予防についてのエビデンスは一定しておらず、さらなる研究が必要としています。
参考:
American Dental Association|Athletic Mouth Protectors (Mouthguards)
したがって、
「マウスガードをつければ脳震盪を防げる」
と考えるのではなく、まずは歯・口腔周囲を守るための重要な防具として使用することが適切です。
マウスガードで運動能力は上がる?
マウスガードと筋力・瞬発力・バランスなどの関係については研究されていますが、すべての選手で運動能力が向上すると断定できる段階ではありません。
そのため、
「装着すれば必ずパフォーマンスが上がる」
とは考えない方がよいでしょう。
一方で、競技中に使用するのであれば、
- ずれにくい
- 呼吸しやすい
- 会話しやすい
- 違和感が少ない
- 噛み合わせが極端に不安定にならない
といった条件を整えることには大きな意味があります。
保護性能と競技中の使いやすさを両立させることが、スポーツマウスガードを設計するうえで重要です。
大会直前ではなく余裕を持って作るのがおすすめ
大学スポーツでは、
「来週の公式戦で必要になった」
「大会前日にマウスピースがないことに気づいた」
ということもあります。
しかし、オーダーメイドマウスガードの場合、
- お口の状態を確認する
- 歯型・噛み合わせなどを記録する
- マウスガードを製作する
- 装着状態を確認する
- 必要に応じて微調整する
という工程があります。
また、虫歯の治療や被せ物の変更などが必要になると、先に歯科治療を行った方がよい場合もあります。
できればシーズン開始前や大会より余裕をもって相談することをおすすめします。
東京・赤坂で大学スポーツ用マウスガードを検討している方へ
PreBeau Oral Careでは、ラグビー、アメリカンフットボール、ラクロスをはじめとするスポーツ選手向けに、歯科医院で製作するオーダーメイド・スポーツマウスガードに対応しています。
上顎だけを見るのではなく、歯列・口腔内の状態や噛み合わせを確認しながら、保護性能だけでなく、競技中のフィット感、呼吸、会話のしやすさにも配慮して製作します。
詳しい製作方法については、スポーツマウスガードのメインページをご覧ください。
→ 東京・赤坂のオーダーメイド・スポーツマウスガード|PreBeau Oral Care
・単一層(単色)16,500円
・単一層マーブル・デザイン性 22,000円
・競技用オーダーメイド 38,500円(税込・自由診療)
料金についてはこちら
→ PreBeau Oral Care 料金表
競技名、所属リーグ、チームから指定されている色や仕様などがある場合は、製作前にお知らせください。
よくある質問
Q. 大学の部活で「マウスピースを用意して」と言われました。市販品でも大丈夫ですか?
競技・大会の規則を満たしていれば、市販品を使用できる場合もあります。ただし、フィットが悪い、口を開けると落ちる、呼吸しにくいなどの問題がある場合には、歯科医院で製作するオーダーメイドも選択肢になります。
Q. ラグビーとアメフトでは同じマウスガードを使えますか?
形だけでなく競技規則を確認する必要があります。特にアメリカンフットボールでは色などについて規定される場合があるため、複数競技で共用したい場合には事前に所属チーム・大会のルールを確認してください。
Q. ラクロスではマウスガードが必要ですか?
World Lacrosseの現行国際規則では、男子・女子ともマウスガードの装着が規定されています。日本の大学リーグ・大会では国内規定も確認してください。
Q. マウスガードをつければ脳震盪を防げますか?
歯や口腔周囲の外傷を減らすことについてはエビデンスがありますが、脳震盪予防については研究結果が一致していません。マウスガードだけで脳震盪を防げると考えないことが重要です。
Q. 矯正中でもスポーツマウスガードを作れますか?
可能な場合がありますが、歯の移動や矯正装置を考慮する必要があります。矯正治療中であることを必ず製作前に歯科医師へ伝えてください。
まとめ|大学スポーツでは「競技規則+フィット」の両方を確認しよう
ラグビー、アメリカンフットボール、ラクロスでは、スポーツマウスガードは歯や口腔周囲を守るための重要な装具です。
大学スポーツで選ぶ際には、
- 最新の競技規則を確認する
- 必要な保護性能を確保する
- 口を開けても外れにくい
- 呼吸しやすい
- 会話しやすい
- 歯並び・噛み合わせに適合している
- 劣化したら交換する
といった点を確認しましょう。
単に「厚いマウスピース」を選ぶのではなく、自分の競技と口腔内に合ったものを選ぶことが大切です。
東京・赤坂でラグビー、アメリカンフットボール、ラクロスなどのオーダーメイド・スポーツマウスガードをご希望の方は、PreBeau Oral Careのスポーツマウスガードページをご覧ください。
監修:歯科医師 毛利 国安
PreBeau Oral Care 院長
院長プロフィール・経歴はこちら